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スーパーロボット大戦パーフェクト 第三次篇
第九十一話 新たな世界
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             第九十一話 新たな世界
「相良軍曹」
「何だ」
「そちらの戦局はどうですか」
「思わしくはない」
こう返事を返すまだ少年の兵士がいた。人型のマシンに乗っている。
「敵の数があまりにも多い。千はいる」
「千ですか」
「そうだ。それに対してこちらは十九機」
数字としてはあまりにも圧倒的だった。
「これでは」
「バルディオスとゴッドシグマは」
「今最前線に出ている」
こうも通信に答える。
「だがそれもだ」
「芳しくありませんか」
「ダルタニアスのダメージも大きい」
また一つ名前が出て来た。
「そして俺達も」
「わかりました。では仕方ありません」
声は少女のものだった。
「撤退して下さい。Dポイントまで」
「そこまでか」
「そちらにトゥアハー=デ=ダナンを展開させます」
こう言うのである。
「ですからそこまで」
「わかった。では全員に伝える」
「落伍者だけは出さないで下さい」
少女の声はこのことを念押ししてきた。
「くれぐれも。御願いします」
「わかった」
これで言葉は終わった。彼はここでマシンに持たせているライフルを放つ。それで目の前の敵をまず倒した。
「宗介」
その彼にまた通信が入った。
「それで大佐からは何て?」
「撤退だ」
今度は大人の女の声だった。
「全機Dポイントまでだ」
「そう。仕方ないわね」
女はその宗介の言葉を聞いて納得したようである。
「これだけの数じゃね」
「それにしても今回は何なんだ?」
今度は若い男の声であった。
「この数はよ。尋常じゃねえぜ」
「クルツか」
「おうよ、クルツ=ウェーバーさ」
若い男は自分からも名乗った。
「何とか生きているぜ」
「見慣れない敵のマシンも多いね」
女がまた言ってきた。
「何なんだろうね、本当に」
「どうやらさ」
「エルフィ=ハディセットか」
「そうさ」
肌の黒いいささか大柄な女だった。
「こっちも何とか全員生きているさ、宗介」
「それは何よりだ」
「モビルスーツも連中もね」
「ねえエルフィ」
もう一人の女が彼女に通信を入れてきた。
「Dポイントに撤退よ」
「聞いてるさ、メリッサ=マオ」
エルフィは少し苦い顔になってそのメリッサに答えた。
「仕方ないね、こんな状況じゃね」
「四年前ならばだ」
黒い顔の男がいた。
「ガンダムが来たところだな」
「いや、ベルファンガン=クルーゾー」
宗介がその男の名を呼んで言った。
「それでもこの数ではだ」
「そうか。やはりな」
「こうなったらどうしようもないさ。全軍撤退にかかろう」
「ああ」
「それじゃあね」
こうして今にも撤退しようとした。しかしその時だった。
不意に。二隻の戦艦が戦場に姿を現わしたのだ
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