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天才少年と電脳少女
前を向け、足を止めるな

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ヘキサゴンの力により、俺の生命エネルギーは少し抜かれた。その小さな緑色の四角は、俺の手のひらにおかれた
「現実世界に戻れば回復する。大丈夫だ」
ヘキサゴンは少し笑いながら言った
「だが、ここにいられる時間は減るぞ」
いろははそういって、俺を心配そうに見つめた
問題はない。これは俺が選んだ道、この先どうなろうとすべて自己責任だ。別に問題はない
「あとはこの生命エネルギーを体内のバックアップデータにピンポイントで当てなくては、あいつの動きは止まらない」
いろははそういって、アインを見た
「計算でピンポイントを発見するしかないな・・・・・」
ヘキサゴンはそういって、不安そうに頭をかいた
そんな不安がる二人に、俺はこう言った
「問題ない、計算は得意だ」
俺はそう言って走り出した。走っているうちに、計算はできる。
彼の伸長と横幅から考えて・・・・・間違いない!俺の力で間違いなく破壊できる!
フワッ
俺は高く飛び、この世界の重力を利用し、アインを飛び越えた
「何!」
さすがの事態に、アインも動揺している。今がチャンスだ
ドゴッ!
俺はアインのピンポイントに、自分の生命エネルギーを入れた。計算が正しければ、間違いなくここにデータが入っているはずだ
「ぬぐっ・・・・・」
アインは苦しみの声を上げた
ピーピーピーッ!
電脳世界の警告音とともに、アインの動きは止まった。三人も、消えた
「ハァ・・・・ハァ・・・・・」
俺の息は乱れ、とてつもない疲労感がやってきた。だが、倒れるわけにはいかない。早く奈菜のところに行かなくては
「大丈夫か?慎次。休んでいいんだぞ?」
いろはは優しく声をかけてくれたが、俺はいろはの肩を借りながら歩くことにした
「もうすぐなんだよ・・・・・今度こそ手が届くんだよ・・・・・」
俺はいろはに言った
いろははただ、俺を見て、歩き続けるしかなかった
前を向け、足を止めるな。自分のそう言い聞かせ、俺は重たい足を一歩ずつ前に出した
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