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星河の覇皇
第四部第三章 愚か者の楯その五
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いに対し不敵に笑って答えた。
「それは何ですか?勿体ぶるなんて意地が悪いですよ」
「聞きたいかね?」
「是非」
 記者達は答えた。
「では答えよう」
 この監督はとにかくもったいぶることで有名な人物であった。
「竹のカーテンだ」
「竹のカーテン!?」
「そうだ」
 彼はここでニイ、と笑った。
「伝統にはおいそれと勝てんということさ。ガンタースが破れても竹のカーテンだけは絶対だ」
 その竹のカーテンとは皇室の伝統、そして宮内省の頑固さについて言ったのであった。前者は賞賛で、後者は皮肉で、
である。
『難攻不落』
 皇室の伝統はそこまで言われていた。これは皇室について語るのが非常に困難なことも関係していた。
 何千年もの歴史がある国家である。エチオピアとどちらが古いかで議論すらある。
「シバの女王の子孫ではないのか」
「ギリシア神話のアンドロメダの家ではないのか」
 エチオピア王家もそう言われていた。一時断絶したがそれを悲しむエチオピア国民により復活した。その時皇室を断絶させた独裁者の一味は後に一人残らず裁判にかけられ絞首台に登った。

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