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SAO:アインクラッド〜神話の勇者と獣の王者〜
白銀の金竜
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――セモンの剣も、粉々に砕け散った。

 ――――やっぱり、耐えられなかったか。

「……お疲れ様。ありがとう」

 ねぎらいの言葉をかける。代用、と言っても、今回のつらい戦いを一緒に勝ち抜いてくれた剣だ。いなくなるのは、やっぱりどこか寂しかった。

「セモン!!」

 コハクが飛びついてくる。

「うわぁ!?」

 勢いで地面に倒れるセモン。その胸に顔を寄せて、コハクは満面の笑顔を浮かべた。

「やったね! セモン! あぁもう、最後の方なんてほんと心配したんだからぁ……」
「ご、ごめん……」

 彼女の頭を撫でてやっていると、ふふふ、という軽快な笑いが聞こえてきた。

 声の主は、ゲイザーだった。珍しく、声を上げて笑っている。

「……ありがとうございました、ゲイザーさん」
「いや、いいさ。またお前たちと戦えて楽しかった――――ああ、本当に久しぶりだ。こんなに、楽しかったのは……」

 そう言って、ひどく懐かしそうな表情を取るゲイザー。

 そう――――楽しかった。《聖剣騎士団》の皆と騒ぐのは、心の底から楽しかった。

 あの頃のことを思い出したのだろう。コハクも、目を閉じて微笑んでいる。

「ゲイザーさん……」
「……悪い。感傷的にしてしまったな……それよりセモン。クエストの報酬アイテム……というか、ドロップ品が出ているはずだ。確認してみろ」
 
 そうだった。

 戦いの趣旨を忘れるところだった。

 セモンはコハクを名残惜しくも引きはがすと、アイテムウィンドウを開く。

 最上位に――――その名前は、在った。
 
「《ソード・オブ・アマノムラクモ》……《天叢雲剣(あまのむらくものつるぎ)》……?」
「日本神話か。《草薙の剣》といい、《神話剣》といい……本当にお前とは相性がいいな」

 ふふふ、と再び笑うゲイザー。

「装備してみろ」
「はい」

 装備フィギュアを操作し、空欄になっていた武器の欄に《天叢雲剣》を収める。すると直後、しゅわあ!! という軽やかなサウンドと共に、それは現れた。

 抜刀してみると、デザイン的には《草薙の剣》となんら変わるところのないことが分かった。

 しかし、《草薙の剣》が赤を基調としたデザインだったのに対し、こちらは青を基調としたデザインだ。

 それに――――輝きが、違う。鑑定のスキルは持っていないので詳しくは分からないが、恐らく《草薙の剣》よりもプライオリティは高いはずだ。

 ――――これから、よろしくな。

 セモンは新たな相棒に、心の中で語りかける。

 それに答えるように。

 きらり、と刀身が光った気がした。

 セモンはそれに笑うと、納刀。もう一度ゲイザーに感謝の言葉をか
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