二つの指
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声のほうを見ると、そこにはダブルフィンガーがいた。
だがいつもと様子が違う。体中から電気を帯びており、前まで明るいオレンジのピエロ服だったが、今日は黒と白の服だった。
ジャグリングの玉も、青い炎をまとった恐ろしいボールへと変わっていた
「まさか・・・・・」
いろはが呟くと、ダブルフィンガーはクスクスと小さく笑った
「ゼロ様にデータを入れてもらったのだ。お前を排除できる、大きな力を・・・・」
ダブルフィンガーは俺を見て、にやりと笑った
「俺のジャグリングを見て行ってくれ・・・・・」
そういった瞬間、火の玉が俺に向かって飛んできた
ビュンッ!
俺はすべて先を読み、すべての火の玉をよけることに成功した。だが、息がかなり上がってしまった
「すごいだろ・・・・俺のジャグリング・・・・もっと味わっていけ!」
ダブルフィンガーは、さっきよりさらに多い火の玉を投げてきた
「まずいぞ!」
ヘキサゴンは、右手を前に出した。すると、六角形のたてが、俺たちを火の玉から守った
「強い・・・・ダブルフィンガーじゃないみたいだ・・・・」
ヘキサゴンはつぶやいた。
俺は、急いで頭を回した。彼を倒す、方法を。
「・・・・・これしかない・・・・!」
俺は思いついた方法をさっそく実践した。ヘキサゴンのたてから離れ、ダブルフィンガーのもとへと走る、一直線に。火の玉はすべて先読みし、体力を消耗しないように近づいた。そして・・・・・
「お前に付き合ってる暇はねぇんだよ!」
ドゴッ!
俺は思いっきり力を入れて、ダブルフィンガーの腹を殴った
「ぐ・・・・・・ガハッ!」
ダブルフィンガーは倒れて動けなくなっていた。それをみたいろはは、不安な顔をして俺に近づいてきた
「肉体と精神がどんどん切り離れてる・・・・さっきクアトロを殴った時より、ますます彼が現実世界で殴る力に近くなっていってる・・・・このままじゃ・・・・・」
「いい」
俺はいろはが言い終わる前に口を開いた
「俺は奈菜を助け出せるなら、命だって捨てる覚悟だっていっただろ」
「でも・・・・」
「いいんだよ。行くぞ」
不安がるいろはとヘキサゴンをよそに、俺は奈菜がいる場所向かって足を進めた
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