第一幕その六
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に頷いてから答えた。
「使用人です。我が家の」
「そうだったのか。ふむ」
ダンディーニはそれを聞き納得したふりをしてみせた。
「少しあの娘を見たいのだがいいかね」
「あの娘をですか」
「そうだ。よいかね」
「殿下のご命令とあれば。これ」
彼はチェネレントラに声をかけた。
「殿下が御呼びだ。失礼のないようにな」
「けど・・・・・・」
チェネレントラはそれに戸惑った。自らのみすぼらしい格好を恥じているのだ。だがここでラミーロはまたダンディーニに耳打ちした。
「格好はどうでもいい。早く来るように言え」
「わかりました」
彼はそれに答えてまた言った。
「服装なんかは気にしない。早く来るように」
「殿下の御言葉だ。早く来なさい」
「わかりました」
彼女はそれを受けて顔を俯け恥ずかしそうに出て来た。そしてラミーロ達の前にやって来た。
「彼女が我が家の使用人でございます」
「宜しくお願いします」
チェネレントラは頭を下げた。ダンディーニは彼女に顔を上げるように言った。
「はい」
彼女は顔をあげた。だがそれを見ているのはダンディーニではなくラミーロであった。彼女もそれは同じであった。
「それで」
ラミーロはまたダンディーニに囁いた。
「彼女を宮殿に呼んではどうかと言ってみろ」
「はい」
それを受けてまたマニフィコに対して言う。
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