第50話
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上条だと思いきや予想外に扉の前にいたのは神裂だった。
流石の麻生もこれには驚きを隠せない。
神裂は麻生の顔色を窺いながら、聞いてくる。
「あの、少しよろしいですか?」
「それを聞く前にどうしてお前が此処にいる?
もしかして、ステイルにでも言われて俺を無理矢理連れに来たのか?」
麻生がそう聞くと今度は神裂が驚いた表情をしている。
「あなたはステイルから何も聞いていないのですか?」
「何も。」
麻生がそう答えると神裂は一人で考え始める。
「なるほど、あなたがどうして此処にいるのか納得しました。」
すると、事情を把握したのか訳の分からない麻生を置いていきながら一人で納得した表情をする。
「おい、一人で納得するな。」
「そうですね。
その辺りについて説明しましょう。
立ち話もなんですし中に入ってもいいですか?」
麻生は神裂を入れるか迷った。
だが、このまま追い返したら分からない事を分からないままにしておく事になる。
それだと何だか腑に落ちないので麻生は神裂を部屋に入れる。
神裂は床に正座をして座り、麻生はベットの上に腰掛ける。
「まずは、ステイルがあなたと上条当麻を呼んだ理由について説明しましょう。」
神裂は姿勢を正して話をする。
「あなたは「法の書」という魔道書を知っていますか?」
「いや、さっぱり。」
本当は知っているのだがそれを言ってしまうと魔術側から面倒な事がやってきそうなので適当に答える。
「「法の書」というのはエドワード=アレキサンダー、またの名をクロウリーという伝説の魔術師が記した魔道書の事です。
そこに書かれているのは彼が召喚した守護天使エイワスから伝え聞いた人間には使えない「天使の術式」を書き記したものと言われ、「法の書」が開かれた瞬間に十字教の時代は終わりを告げるとも言われた、曰くつきの魔道書です。」
「それは分かった。
んで、そんな物騒な魔導書とステイルが俺と当麻を呼んだ理由と一体何の関係がある?」
「話はまだ終わっていません。」
神裂は最後まで話を聞け、とそんな思いを訴えてくるような目つきで麻生を見る。
それを感じ取ったのか麻生は黙って最後まで話を聞く。
「「法の書」の特徴はもう一つあります。
それは誰にも解読できないという事です。」
「法の書」は誰にも読めない。
禁書目録の少女に言わせると、あれは既存の言語学で解読できるようなものではないとの事だった。
よって、彼女の頭の中にも未解読のままの「法の書」の暗号文章がそのまま詰め込まれている。
「ですが、その「法の書」を解読するものが現れました。」
神裂の言葉を聞いた麻生はピク、と反応して改めて神裂の話を真剣に聞き
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