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茨の王冠を抱く偽りの王
03.王の能力
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起きた。.....てか、これは犯罪だろ。
何もない昼休みのことだった。
八尋と一緒にそこいらをぶらついている時に颯太が電子端末を持って走って来た。

「八尋、カイ、面白いもん見せてやるよ」

「面白いもん?」

「何だよ、それ?」

電子端末には、面白いというよりかは、ありえない光景が映っていた。
なんと集が草間の胸に触っているシーンが映し出されている。

「これどういうことだよ!?」

「さぁ、シュウ本人にでも聞いてみれば。なっ、八尋.....八尋?」

「そ、そうだな」

一瞬、八尋が何かを気にしていたような.....気のせいか?

まぁ、ここまでは俺に被害はなかっただがこのあと俺も被害を受けることとなった。
昼休み、集の事件が少し落ち着いた時、それはいきなり起こった。
急に俺の右腕がうずき出す。

「まさか......あいつ!?」

「どうしたんだ、カイ?」

一緒にいる八尋が俺の違和感を感じ取る。

「う、うん、何でもない。ちょっと、用事ができたから失礼する」

俺は急いで集の元を目指す。俺の右腕がうずく時なんて集が王の能力を使った時だけだ。

俺は走り回る。走って走って走った。

そしてようやく見つけた。体育館の裏の通路で見つけた。いのりも一緒だ。

「集、やっと見つけた」

「どうしたの、カイ?」

「お前が王の能力を使うから俺の右腕がうずいてしょうがねぇんだよ」

その時、誰かの声がする。

「いた、桜満集!!」

そこにいたのは、草間さんだった。あのことでまだ起こっているのだろう。

「ヤバっ!!」

「シュウ!こっちだ」

八尋が体育館の裏口の扉を開けて現れる。
俺たちはその中へと逃げ込む。


体育館の二階へと逃げ込む。

「キツイな昨日から逃げ回ってばっかりだ」

集が息が上がった声でいう。

「葬儀社に入ってたらそんなもんじゃすまないだろ」

八尋も少し息が上がった声でいう。
ーーあれ、待てよ。何かがおかしいぞ。なぜ八尋が葬儀社のことを知ってるんだ。いや、なぜ、集が葬儀社に入るのを断ったことをしてるんだ?

「だね」

集が笑いながらいうが何かにきずいたようだ。

「委員長も、もう少ししたら頭も冷えるだろうし、そしたら謝りに行こうぜ」

「そうだね。でも、許してくれるかな?ハサミで体をちょん切られちゃうんじゃない?」

集は何を言ってるんだ?
そういえば、なぜ集は学校で王の能力を使ったんだ。普通に考えてガイに頼まれたから......。
俺は全てを察した。

「なに、昨日の映画の話?」

「前から思ってたけど、八尋の趣味ってちょっと以外だね」

「何だよ急に?」


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