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インフィニット・ストラトス〜黒き守護者〜
過去話〜序
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もないみたいだ。

(………生かされた? おい、セバス!)

 心の中でAIの名前を呼ぶが、そいつは返事しなかった。
 それは普段ではありえないことで、いつもは返事する。見ると、いつも付けているネックレスなどが外されていた。

「気がついたか、No.22」

 いきなり数字で呼ばれた。どうやらここでは数字で呼ぶらしい。
 それで少しばかり直感した。ここは普通の施設ではないってことは、な。

「俺を身代金目当てで誘拐しても意味はないぞ」
「生憎だが、金なら沢山あるのでな」

 じゃあ、こいつらは何が目的で俺たちを襲ったんだ?

「ところで、君はこの世界のことをどう思う?」

 目の前の男はいきなり変な話を始めた。訳が分からないが下手に言って殺されたくないので余計な事を言わない。
 それにしても、この世界のことか………。
 今、世界は『白騎士事件』―――ISがその時に現存した兵器をすべて無効化させた事件により一変し、急遽IS委員会を設立。そこでアラスカ条約を締結させ、事実上ISを技術を保有していた日本にIS技術を開示させた。ISを動かすためのISコアを各国に割り振ると同時にISを採用した国は『女性優遇制度』などを設け、男の地位が下がったが政府の関係は特に変わらず、政治家に女が増えたことぐらいだろうか。
 だが、一般ではそうではない。リストラされたり自殺者などが後を絶たなくなったりと激変し、今ではISに乗らない女性や児童までもが男を虐めたりしている。が、何か文句を言ったり暴力を振るったりすると即逮捕、有罪となる始末。それ故に更識家も(跡取りが女だけしかいないいうこともあるが)長女の薫(楯無の幼名)様になることが決定している。まぁ、悪戯好きな面を除けば当主としては充分だろう。ただし、ワガママを言わなくなればの話だが。

 ―――閑話休題

 しかしその反面、女が襲われることは多々あった。
 それも気弱そうな女を狙っていたので何故か俺に対する訓練が一般の大人から当主に変わっていた。

(……あれ? 俺がいなくなるとヤバいんじゃないか?)

 簪様は本音ごと転校は必須だと思った。だってかなりの親バカだからなぁ……現当主。

 ―――再び、閑話休題

 何はともあれ、俺が言えることはただ一つだった。

「さあな。子どもが言っても説得力なんてないだろ」
「……いや、君だからあるんだよ。隠れた天才、布仏祐人」

 俺はそんなことを言われるほどの人間じゃない―――けど、確かに自分で言うのはどうかと思うが俺は自分の頭がいいと思っている。

「やはり、君にも少し難しすぎたかな?」
「……いや、そうでもない。ただ、本音を言えばどうでもいいんだ」
「どうしてだ?」
「ISがないのに威張っている女を
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