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とある星の力を使いし者
第38話
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かったのかよ。」

「その通りだけどこの「実験」は何通りの戦闘を行えば完了するのだったかしら?」

「二万ジャストだろォが。
 随分とキリのいい数字だと思っていたけどよォ」

言いかけて、一方通行(アクセラレータ)は気づいた。

「そう、あの子の検体番号は二〇〇〇一。
 キミもそれは知っていたようね。
 あの子は「実験」のシナリオデータ上に必要のない個体、言ってしまえば安全装置のようなもの。
 思い浮かべて御覧なさいな。
 二万人もの能力者を用意した上で、仮に彼女達が反乱を起こしたらどうなるか。
 到底、わたし達スタッフでは手に負えないでしょう?」

「そのための切り札があのガキだァ?
 ありゃ何なンだ、人造の超能力者(レベル5)か何かか?」

「ミサカネットワーク、という言葉に聞き覚えはあるかしら?」

一方通行(アクセラレータ)はその言葉に聞き覚えがある。
妹達(シスターズ)の間で繋がっている脳波リンクのようなものだ。

最終信号(ラストオーダー)というものはね、自分の脳に一定の電気信号(パルスシグナル)を送る事でミサカネットワークを操作する事が出来るの。
 それによって非常時には二万人全ての「ミサカ」に対して停止信号を送る事を可能にすることで、わたし達を裏切れなくなるようにする。
 故に最終信号(ラストオーダー)は自由であってはならない。
 そのためにあの子は敢えて未完成の状態に留めてある。」

一方通行(アクセラレータ)妹達(シスターズ)打ち止め(ラストオーダー)とどこか印象が違うと思っていたがこれが原因なのだと分かる。
彼女は肉体も精神も意図的に未熟のまま管理されていたのだから。

「で、あのガキについたバグってのは?っつか、ウィルスだっけか?」

「「実験」終了後も最終信号(ラストオーダー)はここの培養器で秘密裏に預かっていたのだけれど、一週間ほど前に突然異常な脳波が計測されたの。
 慌てて培養器のある建物に行ってみれば、内側から設備を破壊されてあの子は逃亡した後だった、という訳。」

警備員(アンチスキル)風紀委員(ジャッジメント)には通報しなかったンかよ。」

「できなかったの、わたし達の「実験」は上層部に黙認されていたものの、大っぴらに公言して良いものではないから。
 でも、逃げ出すなんて思っていなかったわ。
 それにこの七日間を生き延びたというのがすでに誤算だったわ。
 そんなに強く作ったつもりはない筈なのに・・・やはり情が移ってしまったのかしらね。」

そう桔梗が呟いているが一方通行(アクセラレータ)は桔梗の説明を受けて気になる所があった。

「おい、あのガキにバグ・・あァ〜ウィルスだったかァ?
 それはど
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