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SAO編−白百合の刃−
SAO3-隠れボスという存在
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の隙である、確実な勝利を見せたところにカウンター狙いをしてきた。それが私の戦闘方であり、短期戦を好む。長期戦になると、私の回避力も限度があるから、そこの隙を見つけられてしまったら負けるかもしれない。
 そう考えると、今後は長期戦の戦いもあり得るから、長期戦の想定も考えて自らのペースを支持しないとなぁ……。理不尽にデュエルを申し込まれたにせよ、意外にも回避を改め直す収穫だわ。
 でも、ドウセツには感謝しない。無駄に人から怨まれたんだから。

「そう言えば、“あれ”使わなかったの? 使わないくらいのストロングスは雑魚だったのね」
「違うわよ! 単に広げたくないから!」
「あっそう」
「なんでそんなにあっさりしているのよ……」

 塩ラーメン並みにあっさりしているよ、この人! 
 ドウセツが言っていた“あれ”はストロングスが雑魚だから使わないんじゃなくて、単に広げたくないから使わなかったのは事実。
 ドウセツが言う“あれ”を使ったら、確実にアインクラッド中に知らされてしまうのだろう。いずれは知ることになるだろうが、ギリギリまでは使いたくない。

「なら、それを使う状況にしましょうか?」
「やめてください。いや、これマジな奴ね」

 天気は薄曇り、暦は今、秋の深まる『トリネコの月』
 10月下旬の、爽やかな風があたりながら『漆黒』のドウセツと共に、広大な草原の先の転移門へと向かった。いろいろと不満があるものの、それでもやっていくしかない。

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