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DQ3 そして現実へ…  (リュカ伝その2)
別世界よりG
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<グランバニア>

(コンコン)
「どうぞ」
軍務大臣のピピンが決裁書類を持ち、国王の執務室へ入って来る。
「失礼します…!?」
入室早々、何やら驚き息を止めるピピン。

「どうしましたか?…私の顔に何か付いてますか?」
ピピンの反応が気になり、机の引き出しから鏡を取り出し確認する代理女王リュリュ。
「あ…い、いえ…そっくりだったので…つい…」
「そっくり?」
「はい…極めて希にですが、リュカ様が真面目に仕事をされている時の表情と、今のリュリュ様が似ていたもので…」
どうやら国政に携わり、国の行く先を真剣に考え悩んでいるリュリュの姿が、父親のリュカと似ていた事に驚いていた様だ。

「まぁ嬉しい。きっとお父さんも、こうやって真剣に考えていたのでしょう…とっても国王って難しいですもん!」
父に似ていると言われた事と、大好きな父の知らない一面を知った事への嬉しさで、上機嫌になり笑顔を振りまく若き女王リュリュ。
「私もそんなお父さんの姿を見てみたいわ…きっと格好いいのでしょうね?」

「それは難しいわよ!」
変態的ファザコン女王に冷ややかな口調で注意を促すのは、宰相のポピー…
ピピンの後に執務室へ訪れ、先程までの会話を聞いた為、事の難しさを教えようとしている。
「何で難しいの?」
「ピピンも言った様に、極めて希な事だからよ。リュカ国王陛下が真剣に真面目に執務机で思い悩む姿なんて、『メタルキング』との遭遇率より低い確率なのよ」
午前の謁見を終わらせると、殆ど城には居らず営業(リュカ談)に出てしまう為、真面目な仕事シーンなど拝める事は少ない。

「だから素敵なのよ!………う〜ん、女王であるうちに近親者同士での結婚を、了承する法でも制定しちゃおうかしら!?」
「あはははははは…」
リュリュの台詞に大笑いするポピー…
だが冗談に聞こえなかったピピンと、半分…いや、8割本気なリュリュには笑いはない。
まぁポピーも、『そんな法を作っても、お父さんはアンタと結婚しないわよ!』的な笑いなのだが…



さて、冗談(?)を言い合い気分が和んだ所で、真面目な国政の話しに移るリュリュとポピー。
「んで、リュリュは何を悩んでいたのかしら?」
今に始まった事ではないのだが、この国では国王や女王に対して敬語を使わない人物が多々居る。
代理や臨時の傀儡だとしても、本来ならば問題になるのだが、ここグランバニアではこれがスタンダードなのだ。

「うん。あのねポピーちゃん…お父さんが推進している鉄道のお陰で、広大なグランバニアの城下町に、大規模な物流網が形成されたの。その影響で、広い範囲で発展を促す事が出来、人口も急増しているのだけど………」
「最終流通ラインが滞るのね!?」
「うん」

リュリュは(リュカ)
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