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蒼き夢の果てに
第4章 聖痕
第39話 UMA登場?
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 六月(ニューイの月) 、第二週(ヘイムダルの週)、虚無の曜日。
 結局、カジノ事件の後処理に二週間近くも掛かって魔法学院に帰還する事に成りましたが、本当に、タバサの魔法学院の出席日数は大丈夫なのでしょうか。
 実際、北花壇騎士関係の御仕事で授業を抜けると、一週間は戻れない事ばかりなのですが。

 それで、本日は良く晴れた虚無の曜日。尚、このハルケギニア世界に梅雨などは存在しないようで、日本出身の俺としては、故郷の六月と比べるとかなり違いの有る、非常に気分が良い清々しい季節と成って居ます。

 例えるのならば、木々は緑にして、貴女の為に花を艶やかに咲かせるのでしょう、……と言う雰囲気ですか。

 日本語で表現すると五月晴れ。陽光の降り注ぐ初夏の中庭にて、午後のお茶の時間を楽しむタバサと彼女専用の従僕状態の俺。
 適当な木陰に敷物を広げ、タバサは其処で和漢の書物を紐解き、俺はそんな彼女を視界に納めながら空になった彼女のカップにお茶を注ぐ。
 お茶はダージリン。お茶請けにはハチミツやジャム。それに、クロテッドクリームとスコーンを準備した英国風のアフタヌーン・ティの形式を取っています。
 しかし、日本人の外見しか持たない俺には、少し似合っていないんじゃないかな、……と言うシュチエーションなのですが。

 しかし……。
 しかし、青く澄み渡る青空を、少し眩しそうに目を細めて見上げながら、独り言のように呟く。

 本当に――。本当に世界は美しい、と……。

 日本でならば、既に梅雨の到来を予感させる、肌に纏わり付くような湿気と、その中に、ほのかに夏の訪れを報せる高温とが混じり合い、俺が一番嫌いだった季節。その六月が、この世界では、柔らかい初夏特有のあたたか味のある陽光が世界全体を包み込み、この陽光の下でならば何時までも微睡(まどろ)んでいたい、と思わせるような虚無の曜日(休日)と成っているのですから。

 そう……。本当に、この世界の何処か。陽光の差し込まない地下の祭壇や、城の奥深くで、殺人祭鬼のような連中などが暗躍しているとは思えないぐらいに。

「戻って来ていたのですね」

 心地良い風に乗って、少し逆光で人物の判り難い位置から問い掛けられる声。但し、良く知って居る女性の声。
 それに、おそらく俺とタバサは、彼女によって生命を救われたのだと思います。あの妙な薬によって魔法的には絶好調状態に成っていなければ、矢鱈とハード・モードだった炎の邪神送還は、夜の内に成功する事は無かったでしょう。

「モンモランシー嬢。あの時は、ありがとう御座います」

 トリステインの古き水の系統魔法使いの一族。いや、多分、彼女も違う。おそらく、彼女モンモランシーも精霊を従える事が出来る一族の末裔である事は間違いないでしょう
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