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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百八話 遥かなる凱歌
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カ=ゴッツォの裁きを受けました」
「不穏分子は粛清する」
「はい」
「それだけだが」
「それによりあ奴は因果地平の彼方へ消えました」
「だが奴により地球という惑星のことをよく知ることができた」
男はこうも述べた。
「そのことは褒めておこう」
「ユーゼスごとき輩にはもったない御言葉」
「手向けだ」
男は冷酷な声で応えた。
「無限力へ取り込まれ消滅した哀れな木偶人形に対してな」
「・・・・・・・・・」
シヴァーはそれには答えない。だが男はそれに構わずまた言った。
「してだ」
「はい」
「その辺境方面軍だが」
「今ゼーラに向かっているとのことです」
「セーラにか」
「マーグの言葉によればゼーラの民を我等に取り込むと」
「あの星には確かブラックホールが接近していたな」
「むざむざ戦力となる存在を失うことはないのではと。マーグは考えたようです」
「ふむ、まずはよい」
男はそれを認める言葉を出した。
「ゼーラはどのみちそうするつもりだったしな」
「では」
「マーグに伝えよ。ゼーラはそなたに預けると」
「はっ」
「そして外銀河方面だが」
「今のところ穏やかな状況です」
「そうか、ならば伝えよ」
男はシヴァーに命じた。
「地球に向かえと」
「地球に」
「そうだ、地球の戦力は侮れなくなろうとしている」
男は言う。
「マーグの辺境方面軍と二つで地球を制圧するのだ。よいな」
「御意」
シヴァーはそれに頷いた。
「だがまだ地球には積極的に仕掛ける必要はない」
「それは何故」
「今地球は混沌としている」
男はここにいながらにしてそのことも知っていたのだ。
「ロンド=ベルという者達がいる連邦政府の他にも様々な勢力が入り乱れているな」
「はい」
「その者達が争っているのなら争わせよ。よいな」
「御意」
「そしてだ」
男はまた言った。
「それが終わった時にあれが出るであろう」
「あれ、ですか」
「そうだ、あれが出た時でよい。本当に動くのは」
男はさらに言う。
「あれが地球を包み込んだ時にな。朕が直々に」
男は何かを考えていた。だがその真意はシヴァーにすらわからない。だがシヴァーもまた違うものを見ていた。帝国もまた知らぬうちに歪な軋みを聞かせていたのであった。

第百八話完

2006・8・9

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