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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百七話 原種の胎動
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                第百七話 原種の胎動
「であるからして」
アークエンジェルに戻ったキラは早速裁判を受けていた。その場所はオービットに移っている。
「被告は自分の行動がどれだけの意味を持っていたから全く理解していません」
ナタルが言う。オービットの会議室でアークエンジェル士官における軍事法廷が開かれていたのである。裁判官はマリュー、弁護人はムウ、そして検事はナタルであった。士官はこうした仕事もこなさなければならないのである。
「今の発言は類推に過ぎません」
ムウが発言する。
「議事録からの削除を求めます」
「削除を許可します」
そしてマリューがそれを認める。三人の間にはキラが置かれていた。
「ええと」
ムウが続ける。
「そもそも民間人を人質にとるというのはコルシカ条約四条に抵触すると思いますが」
「いえ」
だがナタルはそれを否定する。
「今回の行動は同条約特例項目C、戦時下における特例に相当します」
「えっ!?」
ムウはそれを聞き驚きの声をあげる。
「特例項目C!?知らねえよそんなの」
やはりこうしたことにはナタルは強かった。ムウでは分が悪い。
「ああ、しかし」
それでも彼はキラを弁護する。弁護人は当然の処置である。これを認められない者は法を語る資格がない。
「人質を解放した後、ザフトは部隊を後退させました」
さらに言う。
「これはあの部隊の第一任務がラクス=クライン嬢の捜索であり、我々も窮地を脱したということで」
「それは結果論に過ぎません」
ナタルにばっさりと切り捨てられる。やはり手強い。
「キラ=ヤマトには何か申し開きしたいことがありますか?」
マリューはキラに問うてきた。
「何故あの様な勝手なことを?」
「人質にするために漂流中の彼女を助けたわけじゃありませんから」
キラはそれに応えて述べた。
「そんなことは」
「そうだよなあ」
ムウがそれに頷く。
「するなら、彼女だよなあ」
「異議あり!」
「弁護には言葉を慎んで下さい」
「ううむ」
だがナタルとマリューの前に沈黙してしまった。
「では判決を下します」
そしてマリューは遂に判決文を出す。
「キラ=ヤマトの行動は軍法第三条B項に違反、第一〇条F項に違反、第13条三項に抵触するものであり」
淡々と述べる。
「当法廷は同人を銃殺刑とします」
「銃殺刑!?」
「何と」
ムウだけでなく傍聴席にいたライトも声をあげる。
「これは厳しい」
「俺達ってこの論理だと何回銃殺なんだ?」
「そういや御前敵に寝返ったことあったよな」
「まあな」
この三人はそんな中でもいつもの通りであった。
「それによ、命令違反なんかしょっちゅうで」
「少尉殿達はちとやり過ぎです」
ベンがそんな彼等に忠告する。
「ダ
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