暁 〜小説投稿サイト〜
戦国異伝
第七話 位牌その十二
[2/2]

[8]前話 [9] 最初 [2]次話
として長く生きてはおりません」
「消されたな、松永に」
「そうでしょう、やはり」
「ふむ。天下には怪しい者もいる」
 宗滴はこのことにあらためて実感するものを感じていた。
「他にもおるのやもな」
「左様でしょう。一向一揆といい」
「あの者達もだ。妙だ」
「確かに。殺しても殺しても出て来ます」
「あれだけ殺してもじゃ。越前の民が減った気配がどうにもせぬ」
「しませぬか」
「わしの気のせいであろうか」
 こう考えていた。彼はこのことで確かなものを掴んでいなかった。だから考えてそれで止めるしかなかったのである。確かなものを見ることはできていなかったのである。
「加賀を何とかしておきたいが」
「しかし我等の力はそこまで至っておりません」
「朝倉、もう少しの力が必要じゃ」
 宗滴は無念そうに語る。
[8]前話 [9] 最初 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ