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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第百二話 血のバレンタイン
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              第百二話 血のバレンタイン
「バームとの戦い、御苦労だった」
ブライトはバームとの戦いの結果を大塚長官に報告していた。
「全ては君達のおかげだな」
「いえ、一矢の力です」
「彼がか」
「はい、彼が最後まで諦めなかったからこそ。バームとの戦いは終わり、平和への道を掴むことができたのです」
「彼はエリカ君を救出したのだったな」
「そうです」
「見事だ。まさかとは思ったが」
「それは我々も同じです」
一矢以外の誰もこの恋が実現するとは思っていなかったのだ。誰も。
「彼は本当に奇跡を起こしました」
「奇跡を」
「そのおかげです、バームとの和解は」
「一人の少年の愛が地球とバームを救ったのだな」
「ええ、本当に」
「素晴らしい話だ。そして一矢君は」
長官の目にも熱いものが宿っていた。
「素晴らしい若者だな」
「全くです」
「そしてだ」
話は別の方へ移った。
「まずバームの人達には状況が収まり次第火星へ移住してもらうつもりだ」
「火星に」
「うむ。元々彼等はあの星に移住を願い出たのだったな」
「はい」
「ならばそれで問題ないと思う。もっとも今は火星も厄介なことになっているがな」
「火星の後継者ですか」
「彼等の活動もまた活発化する兆しを見せている」
「最近動きがなかったですが」
「同時にネオ=ジオンもな。どうやらティターンズの動きに触発されているらしい」
「ティターンズ」
「彼等がブルーコスモスを手を結んだのは聞いていると思う」
「ええ」
それは今更言うまでもないことであった。
「既にブルーコスモス、そしてその上層部であるロゴスはゼダンの門に移動している。最早彼等は完全に一体化してしまっている」
「軍人と企業家が、ですか」
キナ臭い繋がりであった。ブライトは思わず顔を顰めさせた。
「いや、少し違うな」
「といいますと」
「政治家同士の繋がりだ」
「政治家、ですか」
長官のこの言葉はいささかシニカルな響きを含んでいた。
「ジャミトフ=ハイマン大将もバスク=オム大佐も軍人である以上に政治家となっている」
ティターンズの指導者としてこれは当然のことであった。
「そしてブルーコスモスの面々もな。ムルタ=アズラエル理事もロード=ジブリール副理事もな」
「企業家である以上に政治家であるということですか」
「そういうことだ。だから彼等は手を結んだ」
「成程」
「地球圏の掌握の為にな」
「政治の世界ではよくある世界ですね」
ブライトは嫌な顔を作っていた。
「あまり好きではありませんが」
「だがこれによりティターンズはまた強大になった」
「はい」
これが何よりも問題であったのだ。
「それもかなりな。連邦軍の中にも彼等に加わる者達が出て来ている」

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