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戦国異伝
第四話 元康と秀吉その十三
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な」
「この名前は気に入りました」
 笑いながらまた言う彼だった。
「これからは秀吉と呼んで下さい」
「あまりにも立派過ぎて言いにくいのう」
「そうじゃな」
「どうもな」
 しかし仲間達は彼のその言葉にいぶかしむ顔になるのだった。そうしてそのうえで彼に対してこんなことを言うのであった。
「これまで通り藤吉郎でいいか」
「それか猿で」
「そういったものでよいか?」
「ううむ、まあいいです」
 秀吉は腕を組んで難しい顔になったがそれでもよしとした。
「それじゃあそれで」
「ではこれからもそう呼ばせてもらうな」
「それでな」
「じゃあな、猿」
 呼び名はこれであった。
「元気でな」
「頑張れよ」
「はい、頑張ります」
 秀吉はこれまで以上に明るい顔で返す。
「この名前天下に轟かせますから」
 こう胸を張って言うのだった。木下秀吉も今歩みはじめた。織田家に多くの者が集まってきていた。


第四話   完


                   2010・8・5
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