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戦国異伝
第十一話 激戦川中島その二
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あった。
「なっ、貴殿は」
「幸村か!」
「吉田様、お助けに参りました!」
 二人の間に入って言うのであった。
「ここはお下がり下さい」
「馬鹿を言えわしはまだ」
「いえ、吉田様は既に多くの傷を受けておられます」
 その吉田には背を向けて馬上にいる。だがそれでもわかるというのだ。
「それではこれ以上の戦は無理です」
「だからだというのか」
「はい、お下がり下さい」
 また彼に告げた。
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