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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
番外編 ハムの人と黄巾の乱
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「大守様、この書類こちらに置いておきますので今日中に決済をお願いしますね」

部下がうず高く積まれた竹巻の山に、更に竹巻を積んでる。

私はそれを呆然と眺めた。

はは、これ明らかに一人でやる仕事量じゃないよね。

「桃香達が出て行って、また元の仕事量に戻ってしまった。愛紗だけ残って欲しかったな」

叶わぬ夢を一人ごちた。

「でも、桃香達に奮発しすぎたな・・・・・・。はあ・・・・・・、いくら親友だからといって、餞別に3000人の兵士と、その兵士の糧食3ヶ月分は辛いな。い、胃が痛い」

私は今日何度目か分からない胃痛に襲われた。

「はあ、それに疲れた・・・・・・」

私は机に突っ伏した。

桃香と北郷は役に立たないが、愛紗が居てくれて随分助かった。

愛紗が残ってくれていれば・・・・・・。

だれか、良い人材が士官してくれないかな。

何故、私の元には誰も士官してくれないんだよ――――――。

「今日中に、この書類を決済しなくちゃいけないのか・・・・・・」

山のように積まれた竹巻に目を遣ると私は憂鬱な気分なった。

桃香のことで思い出したけど、北郷という男は本当に馴れ馴れしかったな。

凄く軽薄そうだったし、正宗君とは雲泥の差だな。

いつも北郷から嫌らしい視線を感じて不快な思いをしていたんだけど、桃香の知り合いだし我慢していた。

そのくせ、妙に気が利く時がある。

愛紗はいつも北郷をボロ雑巾にしていたな・・・・・・。

桃香と一緒に北郷が出て行ってくれて、枕を高くして寝ることが出来るよ。

そう言えば、正宗君はどうしているかな・・・・・・。

風の便りで聞いた話では司隷校尉に任じられて、洛陽で頑張っていると聞いた。

司隷校尉は三品官、郡大守の私は五品官。

正宗君は中央官、私は地方官。

やっぱり、凄いな正宗君。

以前、大守の任官で洛陽に行く機会があったけど、正宗君の家を訪ねる勇気がなくて蜻蛉帰りをした。

今更ながら、正宗君に会いに行けば良かったと後悔している。

あの時は、麗羽や揚羽みたいな美人の許嫁がいる正宗君に、私みたいな冴えない普通の人が堂々と会いにいくのが、なんとなく気後れしたんだよな。

はぁ・・・・・・。

正宗君、どうしているんだろ。

愛紗のお陰で幽州の黄巾賊の討伐が捗っていたんだけど、これからは私だけで黄巾賊を討伐していかなくちゃいけない。

粗方は片付けたから気合いをいれればなんとかなると思うけど、やっぱり人材が足りなさ過ぎだよな。

このままだと、私は間違いなく過労で死ぬと思う。

「誰か・・・・・・助けてください・・・・・・」

私はそのまま深い眠りにつきました。




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