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儚き運命の罪と罰
第二章「クルセイド編」
第二十二話「一夜明け」
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何のようだ」

「おおー怖いねぇ。そんな睨まないでくれよぉ」

前回の件もあってリオンはこの蒼鷹に良い感情は全く持っていない。もしシャルティエが手に届くところにあったらきっと蒼鷹の事を鶏肉にするべく動いていたであろう。前回は足、今回は剣がそれには足りなかった。
そんな内心を見透かしたように蒼鷹はその紅い眼をギラつかせる。

「あぁんなオモチャで俺を()ろうって?
 考えがアメェンだよ。根本的に」

「……………………………………………………………………………………………………………………………………………」

「だーかーら、そんな睨むなよぉ。良いお顔が台無しだぜぇ?」

改めてふざけた奴だ、とリオンは思う。状況を使って推測したのか、それとも意図的にそう言う状況(、、、、、、)の時にリオンの目の前に現れたのかは、或いは単純にリオンの心を読む力があるのかはわからない。わからない、が。
それでも異常な存在だと言うのはわかる。

「うーん? そのお顔、もしかして前に嘘吐いた奴のことは信じない(、、、、、、、、、、、、、、、、、、、、)とでも思ってんのぉ? 
 ははっ都合の良い考えだなぁそいつぁ」

「事実だろう」

「おーやおや。あの時無様に叫んで這いずり回ってた奴の台詞たぁ思えねえなあ」

やたらと大きな音を立てて翼を広げる。大きい。普通の鷹よりも遥かに。その下品な声と禍々しさがなければ神獣と呼ばれる類の存在と言えるほどに。怒りを堪え冷静にリオンは観察しているその間にも下品な笑い声は響く。

「しっかしまあオマエもアレだな」

「何……?」

「惚けんなよ、内心ではこう思ってんじゃねえのか?
 誰かの為に戦えることが贖罪になるって(、、、、、、、、、、、、、、、、、)。勘違いも良い所だよぉ」

「………………………」

「てめぇは一生泥沼のなかだよぉ。そこでしか生きられねえ、ただの虫けら(罪人)でしかねぇもんなぁ」

「…………クク」

「おーおー笑ってぇら。『そんなことはわかってる』ってか?」

「貴様に言われるまでも無く、な」

心を読まれたことは気にせずただそう言った。前はこの蒼鷹の此方を挑発するような言葉に安易に乗ってしまったからこそ醜態を晒すような事をしてしまった。だが前とやる事が同じならソレに引っかかってやる道理も無い。

「貴様に言われるまでもなく分かっているんだそんなことは」

故にリオンはもう一度言う。

「いい加減目障りだ、どっか行け。僕も貴様のような得体の知れない奴に構っている程暇じゃない」

その程度では揺らがない事を示すために。
元々リオンは沸点こそ低いが戦闘時、平常時共に冷静沈着を地で行く性格の持ち主である。状況さえ悪く
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