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真・恋姫†無双 劉ヨウ伝
第80話 洛陽へ凱旋
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た。

「私の実力など大したものではございません。全ては陛下の徳のなせる業と存じます」

私はうやうやしく言いました。

「劉ヨウ、そちは謹み深いのう・・・・・・。そちの叔父劉寵も本当に欲のない男であったな・・・・・・」

霊帝は染み染みと感慨に耽っているようでした。

「そうであった。お前を冀州より呼んだのは他でもない。そちに此度の褒美を取らせようと思ってな。蹇碩、あれを劉ヨウに渡せ」

霊帝はガタイの良い宦官に声を掛けました。

蹇碩の見た目は髪を黒くしたシュワルツネッガーそのもので、言い知れない凄みがありました。

「陛下、畏まりました」

蹇碩は陛下に一礼すると小箱を持って私の前に進み出て、その箱を私の前に置き元居た場所に戻りました。

「劉ヨウ、そちを清河王に封じ、左将軍に代わり車騎将軍と鉅鹿郡大守に任ずる。冀州刺史はそのまま据え置く。それは王の印綬と大守の印綬じゃ。受け取るが良い」

霊帝は厳かに言いました。

「陛下のご厚情感謝いたします。私のような若輩者に王の爵位を与えてくださり感涙の極みでございます」

おいおい、これはどういうことです。

黄巾賊討伐の成果とはいえ、王の爵位は奮発しすぎでしょう。

「劉ヨウ、そちはたった二ヶ月で冀州に巣食う逆賊を討伐したのだぞ。その上、逆賊を降伏させ、その者達を労役に服させているそうではないか。皇甫嵩、朱儁などとは比べるもない。そちのお陰で朕の威光は天下に鳴り響いたものと思うぞ。この位の褒美は当然のことであろう。ふはははははっ――――――!」

霊帝は上機嫌に大声で笑って言いました。





「陛下、劉車騎将軍にあの話をしてはいかがでしょう」

上機嫌に笑う霊帝にうやうやしく張譲が声を掛けるのを見て、彼の態度に一抹の不安を覚えました。

「おお、そうであったな。劉ヨウ、朕はそちに相談したいことがあるのだが、聞いてくれるか?」

霊帝は急にこめかみに指を当て、難しい表情をしました。

「私でお役に立つか分かりませぬが、微力ながら陛下の力にならせていただきます」

「劉ヨウ、朕は弁のことで悩んでおる」

劉弁の名前を口にした霊帝は機嫌の悪い表情になりました。

「弁皇子のことでですか?」

揚羽の言う通りになりそうです。

「弁は頭が悪く引きこもりがちで、とても朕の後継者には指名できぬ。されど何皇后と何進は弁を後継者にしたがっておる。確かに、弁が年長ゆえ、弁が後継者になるべきなのだろう。だが、朕は納得ゆかん! なぜ、あの愚鈍な者を後継者にせねばならん!」

霊帝はいらいらした態度でしたが、何皇后と何進の話をし始めると激しく興奮し、大声を張り上げました。

こんな感情的な霊帝は初めて見ました
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