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SAO─戦士達の物語
ALO編
六十七話 巨大橋の死闘
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「破ァッ!!」
 長大な斬馬刀によって繰り出される広範囲の斬撃に、体長一メートルを超える怪鳥が一気に五匹巻き込まれる。最早霞んで見える速度で振られたその刃に巻き込まれた哀れな鳥達は、HPが満タンであったにもかかわらず次の瞬間には真っ二つになり、得意技である口からの火の玉を繰り出す事も無くポリゴンとなって爆散する。
それを待たずに……

「奮ッ!」
 斬馬刀の刃が、五匹の奥に居た二回りほど大きめの怪鳥の体を右の翼の付け根からまともに捉える。そのまま……

「割れろっ!」
 言われた通り、怪鳥の体はそのまま真っ二つに切り裂かれ、やはりHPは満タンであったものの、これまた爆散した。

「ふぅ……ま、こんなもんか」
「うわぁ……すっご……」
「お見事」
 一仕事終えて息をつくリョウの後ろから、リーファとキリトがそれぞれの反応を示しながら近づいてきた。キリトは慣れたように微笑むだけだが、リーファは完全に目を丸くしている。
スイルベーンを出発し、現在はその北東に広がる《古森》上空だ。それなりに中立域も奥の方に入ってきているので、モンスターも中々の強敵ぞろいだ。先程のモンスター……《イビル・ブレイバード》と《チーフ・ブレイバード》も、高速で飛びまわり撹乱ながら次々に口から火球を放って来て、移動と攻撃を同時に行う近接武器を中心に戦う者には手ごわいモンスター……の、はずなのだが……

『なんか、それも忘れちゃうわ……』
 キリトのポケットから顔を出したピクシーのユイと小さくハイタッチを交わしてカラカラと笑うリョウを見ながら、リーファは小さくそんな事を思う。
キリトとリョウは、二人ともこれまでのリーファの常識ではありえないような戦闘を見せつけてくれた。キリトは、小回りのきく片手剣 (まぁ殆ど大剣だが)の長所を生かして、高速で飛びまわりながら相変わらずの高威力による連続した斬撃の嵐に相手を巻き込んで細切れに。リョウは先の戦闘のように、集団で出てきた相手が散開しきる前に一気に接近し、広いリーチを誇る斬馬刀を十二分に生かした一閃により、瞬時に殲滅する。
 特に、破壊力に関してリョウの攻撃は異常だった。唯でさえ重量があり、武器そのものの威力が高い斬馬刀を霞んで見えなくなるような速度で振るのだから、その威力自体には成程、納得してしまうのだが……あの武器屋でも最重量を誇った武器である斬馬刀を軽々と片手で振りまわすというのは、隠しパラメーターの筋力値は一体全体どんな事になっているのかと激しく疑問なリーファである。丁度、今もキリトとリョウがその話をしている。曰く、「本当にずいぶん早くなったよなぁ」だとか、「こっちに来てから体が軽いわ」とかだ。

 ちなみに、リーファは知るはずも無い事だが、実はこの世界の環境はリョウにとってはかなり有利に働いている。なぜ
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