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少女1人>リリカルマジカル
第三話 幼児期B
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 俺と妹は仲良く一緒に肩を落とす。結構いけるかと思ったんだけどなー。アリシアにも台本渡して、かなり本格的にやったのに。

 まぁでも、やっぱり簡単には辞められないんだろうな。俺たちに余り時間を取ってあげられないことを、一番悔やんでいるのは母さん自身なんだ。家族を一番大切にしている母さんが、仕事のためにそれを削らなければならない。それだけ重要な役職であり、上層部の奴等にとって母さんは必要な人材なのだろう。

「まっ、できなかったことをずっと悔やんでいてもしゃーないよな。アリシア、晩御飯が出来上がるまで何して遊ぶ?」
「むむー。あ、お兄ちゃんこの絵本読んで!」
「どれどれ、『どうぶつのおうこく』か。アリシアってば、本当に動物が好きだよな」
「だってかわいいんだもん」

 お兄ちゃんはそんなあなたがかわいいです。でも確かに動物は俺も好きだな。昔は俺も生き物を飼っていたっけ。懐かしい。でもどうしてか前世では、なかなか動物を飼うのを認めてくれなかったんだよなー。不思議だ。

 あれ? そういえばテスタロッサ家って、動物と何かと関わりがあった気がする。フェイトさんはナイスバディ2歳児のアルフさんを使い魔にしていたはずだし。他にも確かもう1人、テスタロッサ家に使い魔の人がいたような…。

 おぉ、そうだった。思い出したぞ。原作に登場していたし、きっと大丈夫なはずだ。もふれるのか。やべぇ、もふれるのか! まじで原作知識で初めてテンションが上がってきたよ! もふもふ。

「お兄ちゃん?」
「アリシア、もしかしたら近いうちにもふれるぞ」
「もふ?」

 俺は兄として、妹にもふり方を伝授。ムツゴ○ウさんの撫でテクをテレビで真剣に練習して、町内のワンコやニャンコたちをもふり倒した、俺の中学生時代をなめるなよ。

 そういえば、『もふりキラー』という二つ名を町内越えて隣町にまで響かせた頃に、家族から「もうペット買ってやるから!」と泣きながら必死に言われたんだよな。高校生ではさすがに自重して、家の子と近所だけにしたんだけど。いやはや、懐かしいもんだなー。ふむふむ。



「どうぶつのおうこくでは、それはそれはたくさんの動物に囲まれて、幸せに暮らしましたとさ」
「えへへ、私もこんな世界に行ってみたいな」
「お、いいな。楽しそうだ」
「でしょ?」

 あれから絵本を2人で読み、一緒に笑い合う。放浪も好きだけど、こんな風にのんびりするのもやっぱり好きだな、俺。

「2人ともご飯ができたから、テーブルの上を片付けておいて」
「「はーい!」」

 母さんの声に俺たちは絵本を閉じ、本棚へと直す。いつものように、俺がテーブルクロスを整え、妹はテーブルの上に置いていた本や小物を片付けていく。料理を運んできた母さんに、よくでき
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