第12話 2つの世界
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とって、目の前の青い巨人はまさに青天の霹靂だ。
「うっぷ……、落ち着け。彼は悪い人? じゃない。
それとリリーさん、そろそろからかうのをやめてもらえないだろうか? ただでさえ忍の前でそれをやられて大変なんだから」
額に手を当ててため息交じりに恭也が言うと、リリーがけろっと顔をあげしれっと答える。
「まっ、マハカーラもああ言ってるし。それにしても、相っ変わらずリアクションが新鮮で面白いわねキョーヤは。そういう所だけ、嫌いじゃないわよ♪」
リリーの返答に「それは光栄な事で」と疲れたように皮肉で返す。
そんなやり取りを突然始めたリリーと恭也を見て「え? あれ、知り合いじゃないんじゃ?」とまた美由希が騒ぎ出すが、ここは無視。
「はぁ…、で。話を戻そう、どうして、なのはと一緒にいたんだ、純吾。」
やっと本題に入れそうだと恭也は気を取り直すかのように安堵のため息をつく。そして、顔をあげ鋭い視線を純吾に向けた。
「ん…。フェレット、見てみたかった」
「なるほど。それなら道案内にすずかちゃんがいるのも納得だな。だが、マハカーラはやはり必要ないだろう」
その鋭い視線を逸らすように答えた純吾に、恭也が間髪入れずに反論した。必死に次の答えを探しているのか、横を向いた純吾の顔から冷たい汗がだらだらと流れ始める。
「その様子だと、相当まずい事があったみたいだな……。まぁ、立ち話もなんだし、家の中でじっくり聞こうか?」
―――勿論、話してくれるよな?
更に込める意思を強めた視線を送ってくる恭也に、純吾達は首を縦に振る事しかできなかった。
場所は移り、高町家のリビング
普段は家族5人が食事をとる時に使うやや大きめのテーブルに、純吾とリリーが座り、それに向き合うようになのはを除く恭也、士郎、桃子、美由希が座る。
なのはとすずか、そしてフェレットのユーノは事前になのはの部屋で待ってもっている。純吾が「【ニカイア】の話、する」とすずかに耳打ちし、彼女がその意図を悟ったからだ。
そしてマハカーラはあの後すぐに戻ってもらった。正直、この家に入るには彼は大き過ぎたのだ。戻る際に、「いや、今までよく人に会わなかったと思うよ…」と恭也が呆れていた。
「前に少しだけ見た事はあったけど、こうしてちゃんと話すのは初めてだね。
君の事は俺たちは恭也から聞いてるから、まずはこちらの自己紹介から始めさせてくれ。俺の名前は高町士郎。喫茶店翠屋のマスターで、なのはの父親だよ。
で、そっちにいるのがなのはの姉の美由希。後の恭也と桃子は、君もよく知っているだろうし、こんなものでいいかな」
一家の大黒柱である高町士郎がそう切り出した。
それに純吾が「ども…」と軽く頭を下げ
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