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不可能男との約束
再開の語り合い
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視界の端にネシンバラが光る文字によって圧倒されている光景をウルキアガは見る。
ほんの少ししか、見れなかったので、凡そという言葉が付くが、押されているようだ。
だが、何だかんだ言ってネシンバラもキチガイ集団の一員であるから、恐らく死にはしないだろうと思われる。
死んだら死んだで、どうせ馬鹿共がネタにするだろう。
拙僧はそんな事をしない。
精々、ネシンバラが好んでいるキチガイ小説の最後の方だけを見て、恐らくそれにより霊体になったネシンバラに聞かせ、成仏させるくらいである。
うむ、拙僧、優しいであるな。
ともあれ、残り時間は僅か。
拮抗状態のままでいても、大丈夫とは思われるが、だからといって、そこに甘んじるのも半竜としてどうかと思われる。
人よりも強い種族として、課せられた目的よりも上を狙うのは当然の事だと、ウルキアガは思っている。
それには、この重さが邪魔だと思い

「拙僧、発進……!」

飛翔する。







目の前で荷重に抗っていた半竜が、その抗いを極限にまで抵抗する形でこちらに向かってきたのをダッドリーは視認した。
竜息を使っての飛翔。
だが、余りにも鈍いし、低い。
荷重には抗えている所だけは流石は半竜だと言ってもいいだろうが、これでは殴り易い的だ。
狙いはセシルみたいだが、まだセシルの浮いている所にも届かない。
だからと言って看過する事は出来ない。
こっちから見ると、やや右側を飛んでいる、
その動きも荷重による重みのせいで乱れている。飛行するので限界、という事なのだろう。

「は、蠅叩きならぬ竜叩きが、でで出来るなんて」

素敵だわ、と素直に思う。
だから、素直に迎撃の為に前に出た。
そのまま遠慮なく右手で外側に払った。









輸送艦の上。
そこに熱田がぴんと閃いたかのようにトーリに耳打ちをした。

「なぁ、馬鹿。」

「あ? 何だよ親友。唐突に俺の耳に近寄って……仕方ねえなぁ……特別に俺の耳を舐めてもいいんだぜ!!」

躊躇いなく耳を削ぐためにメスを振るった。
慌ててトーリは首を逸らしてメスを回避する。髪の毛が数本くらい斬れたが、肝心の耳が千切れてない事に舌打ちをする。
この馬鹿、最近反応が良くなってきやがる……

「お、おいこの馬鹿野郎! 何の容赦もなく首を繋がれた俺に対して耳を斬ろうとしやがったな!? 親友に対しての態度がこんな物騒なモンでいいと思ってんのか!?」

「え」

周りに視線を向ける。
すると、周りの連中も全員驚いた顔で馬鹿を見ている。
だから、代表してもう一度トーリの方に視線を向け

「え?」

「く、くそっ……! 本気で思ってやがる……」

馬鹿の言う事は無視するに限る。
それより
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