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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第二十話 冥府の王、その名は天
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 中国上海。かっては魔都と呼ばれたこの街は今では東アジア有数の経済都市として発展していた。街に灯が絶えることはなくその繁栄は永遠のものと思われていた。
 だがその闇もまた深かった。この街はかってBF団が暗躍していたこともあり、また今では別の影の組織が暗躍をはじめようとしていたのであった。
 暗い闇の中に彼等はいた。その地下の宮殿に集っていたのであった。
「八卦集、いるか」
 宮殿は中国のそれを思わせるものであった。赤を基調としており豪奢な装飾で覆われていた。その中で一人の着飾った少女がいた。見ればまだ幼さが残るが整った顔立ちをしていた。
「ハッ」
 その少女の声に応えて一人の男が姿を現わした。
「耐爬、ここに」
 黒い髪を立たせた男が姿を現わした。
「シ=アエン、参りました」
「シ=タウ、参上しました」
 黒く長い髪の二人の女が現れた。見れば二人は一方が右目を、一方が左目を髪で隠していた。姿形は同じながら見事なまでに対象的であった。
「葎、こちらに」
 白い仮面の男が出て来た。声は澄んで美しいものであった。
「塞臥参上です」
 赤い髪の男がいた。整った顔立ちながら何処か陰があった。
「ロクフェルでございます」56
 赤い髪の女がいた。彼女は姿を現わしながら塞臥の方をチラリ、と見た。
「祗鎗です」
 最後に大柄の男がやって来た。少女は彼等を見回した後ゆっくりと口を開いた。
「今回皆に集まってもらったのは他でもない」
「といいますと」
 祗鎗が尋ねた。
「そう。あれが見つかったのだ」
「ゼオライマーが」
「遂に」
 シ=アエンとシ=タウが言った。何故だろうか。タウは何処か声に力みがあった。アエンを見て何かを思ったようだが口には出さなかった。
「それでは如何なされますか」
 今度は葎が問うた。
「全ては我等が主、幽羅帝の思われるままでございます」
「うむ」
 その少女、幽羅帝はロクフェルの言葉を受けてまた口を開いた。
「もう決まっている。ゼオライマーを倒さなければならない」
「ハッ」
 八卦集はそれを受けて頭を垂れた。
「それでは私が」
 塞臥が出ようとする。だが幽羅帝はそれを制した。
「待て」
「何故でございますか」
「そなたのオムザックはまだ完成してはいない。出ることはできない」
「わかりました」
 彼はそれを受けて引き下がった。下がりながら口の端を歪めて笑っていた。
「それでは私が」
 今度は耐爬が出て来た。幽羅帝は彼の姿を認めてその目の光をほんの一瞬だけであるが晴れやかなものにした。しかしそれはほんの一瞬のことであった。
「そなたがか」
「はい」
 耐爬は頭を垂れてそれに応えた。
「必ずやゼオライマーを始末して参ります」
「ふむ」
 彼女はそれを聞いて考え込ん
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