暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第十六話 シュウ、再び
[1/15]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
                  第十六話 シュウ、再び     
「サフィーネ」 
 あの神殿の一室で紫の髪をしたあの男が赤い髪の女に声をかけていた。
「はい」
 その女はそれに答えた。整った顔に異常に露出の高い服を身に纏っている。一見すると高貴な雰囲気が漂うがすぐにそれは何かしら危険な香りに変わる。そうした妙な雰囲気を持つ女であった。
「ラングランとシュテドニアスの戦いはどうなっていますか」
「はい」
 彼女はそれを受けて話しはじめた。
「既に戦局は決しています。ラングラン軍はシュテドニアス軍を国境にまで追い詰めています」
「やはり。戦力差は如何ともし難かったようですね」
「それにシュテドニアス軍内部の分裂もあるようですわ」
「ほう」
 紫の髪の男はそれを聞いて興味深そうに声をあげた。
「ロボトニー元帥が更迭されたのは御存知でしょうか」
「そうらしいですね、ゾラウシャルド大統領との対立の結果だとか」
「はい、その結果軍では強硬派が実験を握りました。その代表がラセツ大佐です」
「ラセツ?ああ、あの時の」
 彼はそれを聞いて何かを思い出したように呟いた。
「彼がですか。そしてどうなりましたか」
「前線に戦力を集結させております。ラングランと決戦を挑むつもりのようです」
「それはまた随分強気ですね。戦力はあるのですか、今のシュテドニアスに」
「国内に残っている全ての戦力を動員するようです。その中には変わった魔装機もあります」
「変わった魔装機」
「はい。何でもバイラヴァというようです。それで今の戦局を挽回するつもりのようです」
「シュテドニアスも後には引けないようですね。しかし流れはもう決まっています」
「はい」
「時が来ました。サフィーネ」
 彼はここであらためて彼女の名を呼んだ。
「あれの準備はもう整っておりますか」
「何時でも」
 彼女は妖艶に微笑んでそう答えた。紫の男もそれを受けて笑った。
「ならばよいです。では行きましょう」
「はい」
「モニカもね。宜しいですか」
「・・・・・・わかりました」
 彼女はその名が出ると一瞬言葉を詰まらせた。だが心の中にある感情を押し殺してそれに応えた。男はそれを知ってか知らずか彼女に対してまた言った。
「それでは行きますよ」
「はい」
 二人は部屋を後にした。そして何処かへと姿を消したのであった。

 マサキ達はラングランとシュテドニアスの境に来ていた。そこにシュテドニアスの最後の防衛ラインがあるのだ。彼等はそこに向かって進撃していたのだ。
「さて、と。そろそろだな」
 軍の先頭には魔装機やオーラバトラーがいた。彼等は軍の先陣を務めていたのだ。
「シュテドニアス軍が出て来るぜ。皆用意はいいか」
 マサキが他の者に対してそう問うた。
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ