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スーパーロボット大戦パーフェクト 第二次篇
第一話 魔装機神
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前を指差した。白いタンクトップに右半分が露わになったジーンズを履いている。彼女の名はリューネ=ゾルダークという。ディバイン=クルセイダーズの総帥であり天才科学者でもあるビアン=ゾルダークの一人娘であり父が作ったロボットヴァルシオーネのパイロットである。彼女はそのマシンごとこのラ=ギアスに召還されたのだ。
「そうだ、あれがラ=ギアスだ」
 ヤンロンはそれに答えた。
「遂にここまで来たのだ」
「あたしは遂にとは思わないけれどなあ」
 だがリューネはここでヤンロンの感慨深げな言葉に異を唱えた。
「何故だ」
 ヤンロンはその言葉にムッとして顔をリューネに向けた。
「だって今まで特に手強い奴にも遭うことなく進んできたじゃない。それもあっさりと」
「確かにそうだが」
「それでついにと言われてもねえ。何か感慨が沸かないのよ」
「それは君がここに来て間もないからだ」
 ヤンロンはそれに対してこう反論した。
「一度あの王都を見てみればいい。何故僕が今こう言ったかよくわかる」
「そんなもんかね」
「はい、御主人様の仰る通りです」
 ここでヤンロンの足下に控えていた。一匹の黒豹に似た生き物が声をあげた。
「あ、ランシャオ」
「はい」
 リューネに名を呼ばれたその生き物は彼女に応えた。
「リューネ様はこちらに来られてからまだ日が浅いですから。無理もないことです」
「それはそうだけれどね」
 リューネはそれに対して素直に認めた。
「けれどそんなんだったら一度見てみたいな。戦争でボロボロになっていなけりゃいいけれど」
「そうだな」
 ヤンロンはその言葉に少し顔に陰をさした。
「あの状況から復興しているとはあまり思えないが」
 彼はシュテドニアスの王都襲撃のことを思い出していた。
「だが奪還しなければならないことに変わりはない」
「はい」
 ランシャオがそれに答えた。
「リューネ、まずは作戦会議に入ろう」
「またそれ!?あんたも好きねえ」
 リューネはそれを聞いて少し嫌な顔をした。
「すぐに攻め込めばいいじゃない。もう目と鼻の先なんだし」
「そういうわけにはいかない」
 だがヤンロンはここでこう反論した。
「作戦を立てないと勝てるものも勝てはしない。まずは敵を知り、そして己を知ることだ」
「わかったわよ。あんたの言葉ははじまると長くなるからこれでね」
「・・・・・・うむ」
 ヤンロンはリューネにあしらわれて少し渋い顔をした。だがそれは一瞬であった。
「ランシャオ、すぐに他の皆も集めてくれ」
「畏まりました」
 ランシャオはそう答えて頭を下げた。
「では行って参ります」
「うん、頼むぞ」
 ランシャオはすぐにその場を発った。ヤンロンはそれを見届けてリューネに顔を向けた。
「じゃあ行こうか」
「あ
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