第7話 2つの誓い
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“である自分を受け入れてくれた、今も恋人としてそばにいてくれる。その事が、今の忍を作り上げた。
だから、忍にとっての恭也のような存在ができないか、忍は考えていた。
そんな所にあらわれた彼。
彼が動画を自分に見せた時の必死の表情と、真剣な目。その中に、かつて自分のために動いてくれた恭也と同じものを見た。
だから、託してみようと思ったのだ、自分の妹の事を。
「……まぁ、ジュンゴのそういう所が分かったって言うのはいい事ね。ってあれ? キョウヤって、それ、シノブの彼氏」
「ええ、とっても大切な、私の彼氏。」
ジトっとした目で忍を見やるリリムに対して胸を張る。高町恭也はどこに出したって恥ずかしくない、自慢の彼氏だ。
「えっと、そんな男と一緒の関係…。すずちゃんと、ジュンゴが…
って、ちょっと、ジュンゴは私のものよ!! 誰にだって渡さないんだからね!」
「あら、そんな重い女じゃ彼疲れちゃうわよ? ……それに、自信ないの?」
からかう様な、挑発するような忍の発言。リリムの心に女としての対抗心が燃え上がらせる。
「むぅ〜、そんなんじゃない! ジュンゴに他の女が近づくのが嫌なの!!
それに、誰が自信ないですって? ぽっとでの女に私が負けるわけないじゃない!」
そう言って純吾に向かって突進して抱きつくリリム。それに目を白黒させる純吾。どこかぶつけたのか、アリサがいきなり抱きついてきた事に驚きの悲鳴をあげ、すずかがそれに巻き込まれながらも泣きながらも笑う。
「本当に、こんな風にずっと暮らしていけたらいいわね。」
その光景を見つつ、今度は本当に嬉しそうに笑う忍。
人も悪魔も、“夜の一族”も関係ない、全てを受け入れてくれる。忍の目の前にはそれはとても温かい、平和な光景が広がっていた。
「えぇ、そうですね。忍お嬢様。」
「あらノエル、ファリン。いたの?」
「酷い! 会話に入れなかったからって、この扱いは無いじゃないですか!?」
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