暁 〜小説投稿サイト〜
スーパーヒーロー戦記
第42話 偉大な勇者
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「嘘だろ…ゲッターチームが…あのゲッターチームが…」

 ボスから告げられたのは一番聞きたくない真実であった。あのゲッターチームが襲撃してきた謎の勢力との闘いの末に破壊され、そして…武蔵が死んだとの報告であった。

「兜…」
「ははっ、これで残ったのは俺だけか…畜生! 折角平和になったのにこんなのって…あんまりじゃねぇか!」

 壁を殴りつけて甲児は悲しみにくれた。その光景をシローとはやては見ていた。

「兄貴…」
「甲児さん」
「悪ぃ、ちょっと俺夜風に当たってくる」

 そう言って甲児は一人通路を歩き去って行った。その背中はとても辛そうにも見えた。もうこの日本を守れるのは自分しか居ない。
 その辛いプレッシャーに甲児は今押し潰されそうになっているのだ。
 そんな時、突如天井の蛍光灯が一瞬消える。何だと辺りを見回す一同。その時、何処からか声が聞こえてきた。

【間も無くこの世の終わりが来る】

 そんな言葉が聞こえてきた。不気味な言い分であった。

「あぁ、あの預言者の声だ!」
「預言者? 何だよそれ」
「良いから早く来い!」

 ボスに続いて三人は外に出る。其処は光子力研究所の廃墟であった。そして、その一際大きな瓦礫の上にその老人は立っていた。石の様に冷たい色合いの肌をした白髪の老人であった。

「お前はあの時の預言者!」
「遂に墓場から古代の亡霊たちが現れた。東京も攻撃を受けたがマジンガーZの奮闘のお陰で壊滅は免れた」
「あったりまえだろう! 俺の兄貴が必死に戦ったんだ!」

 シローが拳を握って預言者に向かい叫ぶ。しかし、それに対し預言者は静かに三人を見ながら淡々と続ける。

「しかし奴等は大群を率いて再度来るだろう。その攻撃の前にマジンガーZは倒れ、この世は死と暗黒が覆い尽くすだろう」
「ふ、ふざけんじゃねぇ! 兄貴が負ける訳ねぇじゃねぇか! 出鱈目言うんじゃねぇよ!」

 シローが涙目になりながら叫ぶ。それを聞いた後、預言者は消え去ってしまった。

「き、消えてもうた」
「一体何者なんだぁあの爺は?」

ボスは仕切りに首を傾げていた。因みにいうと、はやては終始ボスに背負われてる状態であった。





     ***




「暗黒大将軍様! 東京は壊滅いたしました!」

 下半身が虎の化け物であるゴーゴン大公は跪き戦況の報告を述べた。その目の前には一際巨大な巨人が不機嫌そうに座っていた。

「黙れ! その為に余の誇る七つの軍団が倒されたではないか! あのロボットはなんだ?」
「申し訳ありません、あれはマジンガーZと言うロボットでして、かつてDr.ヘルが勝てなかったロボットに御座います」
「何故それを黙っていた! この愚か者!」

[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ