第十六話 四人の竜その五
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「物凄い合ってるし」
「何ていうか。あの二人って古い付き合いっていうかね」
「そんな感じするわよね」
そんな話も為されていた。彼女達の間でだ。
彼女達がそうした話をしている中でだ。屋上ではだ。
黒い髪に黒い瞳、それにこの学園の制服の少しばかり小柄で優しい顔立ちの少年がだ。紅達と会っていた。そうしてだった。
正夫がだ。彼にサンドイッチ、購買部で買ったそれを差し出しながらだ。こう彼に言ったのである。
「まあ食べようよ」
「あっ、うん」
彼もだ。正夫からのそれを受け取ってだ。そうして食べる。カツサンドだ。
そのカツサンドを食べながらだ。彼は正夫に対して答えた。
「ええと。正夫君のお友達だよね」
「まあそういうところだよね」
正夫は紅達に顔を向けて彼の問いに答えた。
「ただこの人はね」
ここで正夫は紅に顔を向けて笑ってこう言った。
「僕のパパだけれどね」
「お父さんって。歳近いけれど」
「僕達のことは話したよね」
「仮面ライダー。他の世界から来た」
「そう、僕とパパはそれぞれ違う時代から来たからね」
「それで年齢が近いんだ」
「そうなんだ。勿論僕の時代じゃパパはいい歳だよ」
このことをその笑顔で話す正夫だった。
「けれど今はそれぞれ違う時代から来たからね」
「成程ね。そうなんだ」
「それでだけれど」
今度は紅が丁寧な口調で少年に尋ねてきた。
「ええと。如月竜司君だったよね」
「はい、そうです」
「君はこの世界の四匹の竜のことを知っているそうだけれど」
「ローズ達のことですよね」
「そう。レッドドラゴンだっていう」
「ローズは僕と同じクラスですけれど」
「ずっと一緒にいるんだったね。お家でも」
紅はその彼如月竜司にこうも尋ねた。
「それも聞いたけれど」
「そうです。まあ色々とありましたけれど」
「そうなんだね。じゃあそのローズさんは」
「ローズに何かあるんですか?」
「うん、僕達のことは話したけれど」
他ならぬ仮面ライダーのこと、彼等自身のことも既に話しているのだ。
「他の世界から来てスサノオと戦っている」
「それでこの世界にもスサノオが来ているんですね」
「そうなんだ。詳しいことはわからないけれどね」
「あの、ここまでお話してなんですけれど」
戸惑いながらだ。竜司は紅達に話す。
「僕何か凄く驚いてて」
「僕達の話は信じられないかな」
「すいません。仮面ライダーって変身できるんですよね」
「うん、そうだよ」
「じゃあ申し訳ないですけれど今ここでちょっと」
「何か疑い深ないか?」
襟立は竜司のそのいぶかしむ顔を見て眉を少し顰めさせて言った。
「俺等ってそんなに怪しいか?」
「怪しいっていうかいきなり別の世界から来てそう言われても」
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