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仮面ライダーディザード 〜女子高生は竜の魔法使い〜
epic4 聖火…願いを炎に託して
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『えぇーい、いまいましいったらありゃしない!!なぜ傷口が治らないんだい!!』

その日の夜、グランオーキッドは地下駐車場で大いに荒れていた。…そう、ディザードとの戦いで負った傷がいまだに癒えないのである。
普通なら、半日がたてばグランオーキッドの持つ回復力によって自然と傷口は修復できるが、ソニックによる傷だけは魔力を大量に込めて放たれたせいもあってか治りが遅いのだ。
数体のプラントマンも心配そうに見守る中、グランオーキッドは仕方なく自らの腕に巻きついているつたを伸ばし、自分の体に巻きつけ始めた。
これは、言わば包帯代わりの処置であり、気休め程度でしかない。
が、それでもグランオーキッドにとっては、「治らないよりはまし」である。
やがて体をゆっくりと起こし、ややよろつき気味に外へと歩きだすグランオーキッドだが、先ほどから誰かに見られている気がしたのだろうか…外が近づくにつれてキョロキョロと辺りを見回しながら歩いている。
まるで何かにおびえ、警戒しているかの様に。

(何だ、この氷のような刺し貫かれる視線は…。まさか!!)

グランオーキッドが外に出てさらに辺りを見渡すと。

「ふっふっふ。グランオーキッド、あなたがディザードにしてやられるとは…修行が足りない様ですね。」
『お…お前は!』

グランオーキッドが駐車場の入り口に目をやると、そこに一人の男が落ち着いた足取りでグランオーキッドに歩みよってきた。
その男は面長の顔つきに怪しいまなざし、丸メガネにソフト帽をかぶり、神父の服装に身を包んでいる。
また、手には聖書に偽装した魔術書を持っており、まさに怪しさ大爆発といった雰囲気をかもし出していた。
しかし、その背後からあふれるオーラはかなり強大で、見る者を大いに圧倒する。

『ベルフェゴール…!』
「グランオーキッド、ディザードを倒すのは簡単ではありません。もしよろしければ、私が力を貸してさしあげましょうか?もちろん、お代は必要ありませんが。」
『……。』

確かに、傷がふさがらない今では上級魔導士たるベルフェゴールの力を借りた方が得であり、今後の事を考えれば悪い話ではない。
しかし、彼女は自分自身でディザードと決着をつけるつもりなのか、あえてベルフェゴールの話を断った。

『それはありがたい話だけど、今はいいよ。あいつとは真っ向から戦って決着をつけたいんでね。それに…』
「それに?」
『傷をいやしている間にも負の力を大量にたくわえておいたから、大幅に強くなっているはず。次は…負けないよ!』
「…そうですか、あくまで自らの手でつけたいのですね。その気持ち、よくわかります。」

ベルフェゴールは、グランオーキット
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