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遊戯王EXA - elysion cross anothers -
TRICLE STARGAZER
TRSG-JP009《未来に繋ぐ布石》
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「今ここで、私が風見君の……蓮くんのことを好きだと言ったら、どうしますか?」


 ゆみなの口から零れ出た、愛の告白。こんな簡単に答えられるはずがないのに………それなのに、なぜ俺はすんなりと答えられてしまったのだろう。


「……ごめんなさい」


 何故俺は、こんな簡単に人の気持ちを切り捨てられたのだろう。

「……理由、聞いてみてもいいですか?」
「理由、か……」

 理由なんてなかった。なのに、どうして?

  ―――今の関係を壊したくないから?

 ………うん、そうかもしれない。恋人になるってことは、それ相応の誠意と覚悟を示すということ。そのために、他の関係を切り捨てることも辞さない覚悟があるということだ。

「……紗姫姉を、これ以上悲しませたくないから……かな」

 ………そう、俺はそれが怖かったんだ。紗姫姉の悲しむ姿に背を向けるのが………。

「紗姫先輩……なんですね」
「うん。紗姫姉が俺への依存をなくすときが来るまで、俺は誰とも付き合えない。それが俺の答えだよ、ゆみな」

 俺の出したその答えに、ゆみなは……


「ですよねー!」


 ……笑顔で、そう言い放った。

「……はぁ?」
「ごめんなさい、蓮君。今の私の質問、ちょっと意地悪でしたね」

 え、ちょ……ええ!?

「もういいですよ、紗姫先輩」
「あ……うん!」
「ファッ!?」

 ちょ、紗姫姉起きてたの!?
 俺の背から飛び降り、大きく伸びをする紗姫姉。体はまだアイシアのままだけど、もはや自分が天河紗姫であることを隠すつもりは無いようだった。

「……紗姫姉、いつから起きてたの?」
「えーっと、私がれーくんを庇って車に轢かれちゃったってとこ」
「「早っ!?」」

 あまりに早すぎるからゆみなまで驚いてるじゃんか!

「え………じゃあ」
「うん。私の気持ち、ちゃんと受け止めてくれてたんだね、れーくん!」
「アッ―――!」

 うわ、ちょ、嘘!? あの、俺の言った言葉、全部――――!?

「『紗姫姉を、これ以上悲しませたくないから』キリッ」
「ゆみなァ! キリッとか言うな! 本気だったのに! 紗姫姉が寝てると思ってたから恥ずかしくなかったのに!」
「れーくん、今のって、私への告白と受け取っていいんだよね!」
「うるさい振るぞ紗姫姉!」
「「やめて!?」」

 あー、うん。紗姫姉がブラコンになったのは間違いなく俺の責任だ。だが俺は謝らない。
 ……もし元の世界へ帰れたら、まずは紗姫姉に告白しよう。


「アバーッ!」

「「「!?」」」


 突如響き渡った、少女の断末魔………いや、違う。このネタに走った声は、間違いなく……。

「…
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