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仮面ライダーZX 〜十人の光の戦士達〜
魔都の攻防
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滝のように走っている。
「気をつけて下さいよ、ちょっと油断したらあの中に消えてしまいますから」
「そうだな。何か東京よりもこっちの方が動きが速いな」
「中国人の動きは速いですからね」
 実際に彼等は日本人よりもやや歩くのが速いようだ。
「それに結構物騒ですよ」
「それは知っている」
 風見は役に顔を向けて答えた。
「魔都と呼ばれている位だからな」
 上海には黒社会も多い。チャイニーズ=マフィアと呼ばれる連中だ。
「しかし俺にはあまり関係ないな、連中は」
 ライダーである彼にとってそのような組織は幾らあっても敵ではない。
「何かしているようなら容赦はしないが」
「そうですね。まあ黒社会は今回は敵ではないです」
 役は落ち着いた声で言った。
「おそらく何もしてこないでしょう。不意の強盗等を除いては」
「その時は容赦しないさ」
 風見は鋭い目で言った。
「まあまあ。今この街にはそんな連中より遥かに危険な者達が蠢いていますし」
「ああ」
 風見はそこで頷いた。
「この魔都の何処かにいる。そしてこの中国を死の国変えようとしている奴等がいる」
「その者達を倒すことが我々の仕事です。黒社会も何とかしなければいけませんが今はバダンの方が先です」
「うん」
 二人は頷き合うと街の中へ消えた。それをビルの屋上から見る影があった。
「来たか、風見志郎」
 それはドクトル=ゲーであった。
「この上海が貴様の墓場となる」
 彼はその暗い顔で風見達を見ていた。
「最早逃げることはできん。そして」
 右手を横にスッと挙げた。彼の後ろに無数の黒い影が姿をあらわした。
「この者達に追い詰められ死んでいくがいい。我々が中国を黒い光に覆うのを見ながらな」
 そう言うと彼は姿を消した。影達も彼に続き姿を消していった。

 アポロガイストはギリシアのある島にいた。
「さてと」
 白いスーツに身を包んだ彼はボートを岸に着けるとすぐに上陸した。共に数人の戦闘員がいる。
「お待ちしておりました」
 そこへ別の戦闘員達が姿を現わした。敬礼して彼を出迎える。
「ご苦労」
 彼も敬礼してそれに応えた。そしてすぐに言葉をかけた。
「建造している場所は何処だ」
「こちらです」
 戦闘員達は彼を案内して島の奥へ入って行った。
 見れば岩山の上に草原が広がっている。彼等はそこを歩いていく。
「随分見晴らしのいい島だな」
 アポロガイストは周りを見回しながら戦闘員達に対して言った。
「ですが人は住んでおりません。航路も空路も近くにはありません」
「ものを隠すには絶好の場所というわけか」
「はい」
 戦闘員達は答えた。
「しかし念には念を入れました。地下で建造しています」
「正解だな。ライダー達に見つかりでもしたらことだ
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