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俺屍からネギま
関西呪術協会
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御陵一族 本屋敷離れ

道中に不備は無く、イツ花を始め女中達の素早く的確な仕事により問題なく離れに通すことが出来た。本来なら広間にて会談したかったが、女中達の喧騒の中では落ち着いて話す事も出来ないと思案した美幸が、ならば離れにて落ち着いて話して貰おう配慮した為であった。

その為か離れに喧騒は届かず静かな空間が漂っていた。


現在、従者とは離れて一人でいる木乃実は関西呪術協会の長として上座に座る事も無く、自ら下座を選んで座り館の主お待っていた。
本来ならば関西呪術協会において、木乃実は長で哲心は大幹部とは言われても他の幹部よりも地位が高い訳ではでないので一幹部でしかない、故に木乃実は上座に座っても何ら不思議は無いのだが上座を空けていた。これはもちろん意識的で有り、自身の立場の不安定さと哲心の尽力により長としての立場が,関西呪術協会の体制が安定している事に対しての誠意と謝意を現したとも言える。
今の話しでは木乃実が哲心に遠慮しており、立場が弱い様に思われるがそうではない。木乃実の実力は皆が認めているし、長としての器量も度量を持ち合わせている事もわかっていた。ただ関東の近右衛門の存在が皆を素直にさせていなかっただけなのだ。哲心はその間を取り持っただけなので、取り分け両者の力関係に組織としての異常さは無い。


木乃実が待っていると足音が部屋に近づき部屋の前で止まり襖が開いた。

「木乃実様、お待たせして申し訳ない。」

「いえ、突然来たのはこちらです。お手数をおかけしました。」

哲心は木乃実が上座を空けているのを見て、しょうがないなあといった笑顔を浮かべると木乃実の斜め前に座った。要は、木乃実と哲心の二人共が上座を空けたと言う事になった。

「突然の来訪まことに申し訳ありません、まずはご嫡男の誕生お喜び申しあげます。此方はお気に召すか分かりませんが……お納め下さい。」

と木乃実は哲心に祝の供物を差し出し、哲心は礼を言って受け取ると話しを続けようとした。

「わざわざの気遣い痛みいる。……して本日の御来訪の真意はいかようで…。」

「………ぬらりひょんがご嫡男の誕生に気付いたそうですから一応お伝えしておこうと思いまして、それにご子息は大層な魔力を持っとるそうで…まだぬらりひょんは知りませんが知れば何かしら言ってくるでしょう。……ホンマあのぬらりひょんは…邪魔やわ〜。」

「…そうか、早いな。まぁ産まれた事はいずれ知られるし、全国の支部から祝いの供物が届けられていますし、知る事は難しくは無い。息子の魔力を知られれば何かしら言ってくるでしょうが、ワシの目が黒い内は早々強行には出てきますまい。念のため早期に訓練を開始しようとは思っています。」


「さすが哲心はんやなぁ〜、まあ分かっとると思ったけどな
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