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第十話 真紅の狩人
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第55層・迷宮区

「Chew on this(これでも喰らえ)!!」

シュウの手にはケルベロスが握られ、2M位の蜘蛛のようなモンスター【タイニィー・スパイダー】の集団に突っ込んでいた。ケルベロスは攻撃力は低いが、アタックスピードは持っている武器の中で最速だったため集団戦には持って来いだった。さらに今回は攻略組みのレベルアップ貢献のため倒してしまっては元も子も無かった。
そしてケルベロスを振り回し、スパイダーのHPをギリギリまで削ると・・・

「良いぜ!フィニッシュはお前達で決めな!!」

シュウが後ろに下がると待っていたかのように、攻略組み達が一気に畳み掛け、経験値とお金・・・コルを手に入れていた。

「君のおかげで迷宮区の攻略が順調に進んでいるよ。感謝する」

シュウの前に現れたのは少し歳をとった男性・・・【ヒースクリフ】だった。
この人物こそ血盟騎士団の創設者にして全指揮をとっている者だった。彼の人望は厚く、ユニークスキル【神聖剣】は鉄壁の防御力を誇っており、今までHPゲージを半分に切った事はなかった。今回は団長が指揮を取る事になり、アスナは別の任務に当たっていて、シュウと顔合わせになる事にはならなかった。

「団長様直々に来るなんて俺は聞いてなかったぜ?」

「私も君の力を直に見ておきたいと思ったからだよ。確かに君の強さは底を感じないよ」

「俺は今の自分に満足してねぇだけだ。もっと高みを目指せるって思ってるだけさ」

シュウの心掛けにヒースクリフはフッと笑う。

「本当に惜しいものだよ。君が居れば攻略なんか目ではないだろう」

「アスナにも言ったが、俺は自由を愛する奴だ。悪ぃが、その遠回しな勧誘は断らせて貰うぜ?んじゃ、俺はまた前に戻るぜ」

シュウは再びケルベロスを手に持つと前にでようとするが一旦止まり、ヒースクリフに言い放つ。

「今回の事で一つ分かった事があるぜ?団長さんよ。アンタのような人がいるこのギルドだったら安心できるぜ。リアルの事を言うのはマナー違反だが、アスナを・・・妹を預けられるぜ。信頼してるぜ?ヒースクリフさんよ」

その表情には妹を思う兄の観勒を思わせる表情を浮べていた。それを見たヒースクリフは・・・

「まさかアスナ君が君の妹だったとは」

「おっとこれは口外しないように頼むぜ?アスナは一応有名人だから、この事がバレたら俺の自由が危ないからな?」

そう言うとシュウは今度こそ、蜘蛛の集団に突っ込んでいった。

「アスナ君は良い家族を持っているのだな。アスナ君が彼の事を話している時の表情・・・今までない位に輝いていたのも納得だ」

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

シュウの前衛の活躍によってすぐに最終部屋に辿り着くが周りは暗く、良く見えなか
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