第九話 蛇の力その八
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「思えば奴等も愚かだった」
「まんまとスサノオに乗せられていたな」
響鬼も彼等のことは聞いていた。それで言うのだった。
「奴等も気付かないうちにな」
「姿形は問題ではない」
天道は今度はだ。彼が身に滲みて知ったことについて言及した。
「大事なのは人間であるかどうかだ」
「今度はどういった戦いになってもだな」
「肝心なのはそれだ。例えどうした姿形でも」
天道その話は続く。
「心が人間ならば人間なのだからな」
「そういうことだな」
響鬼も天道の言葉に頷く。そのうえでだ。
彼はあらためてその天道にだ。こう尋ねたのだった。
「俺達が出ている間何かあったか?」
「スサノオか」
「ああ。あいつはこっちの世界で何をしたんだ?」
「門が出て来た」
「ああ、また出て来たんだな」
「学校の校門みたいな門がな」
それが出て来たというのである。
「そしてそこからワーム達が出て来た」
「今度はあの連中か」
「俺達が行く」
天道は自分からこう名乗り出た。
「次の戦いにはだ」
「ああ。それじゃあな」
微笑みだ。響鬼も応えてだ。
そのうえでだ。天道の隣の席に座って言うのだった。
「頼むな」
「ではな」
「俺達は侍の世界とこちらの世界を暫く行き来する」
そうして戦うというのである。
「そっちはその世界に専念してくれ」
「ではそうさせてもらう」
「ふむ。ではわらわ達もじゃ」
幸村もだ。思慮する顔になって述べる。
「二つの世界を行き来して戦をしていくか。いや」
「それ以上だね」
「他の世界も行き来することになるな」
そうするというのだ。考えをさらに巡らせてだ。
「そうしようぞ」
「そうだね。ではさし当たっては」
「にゃんぱいあの世界に行きましょう」
ダルタニャンが言う。
「そちらの世界のね」
「そうにゃ。ダルタニャンさんなら大歓迎だにゃ」
その彼女の横でにゃんぱいあが手放しで言う。
「一緒に世界を守るにゃ」
「にゃんぱいあって戦えまして?」
兼続はにゃんぱいあのその言葉に首を捻る。だがそれは彼女だけが思うことではなかった。
半蔵もだ。このことには流石に首を傾げさせて疑問を呈する。
「戦闘力はなさそうですが」
「いや、そういう問題ではない」
だが、だ。ここで慶彦が話す。
「大切なのは心だ」
「心がですの?」
「それの如何によってですか」
「そう。にゃんぱいあ君達にはそれがあるから」
だからだというのだ。
「戦える。確かに戦闘には加わらないが」
「では明日夢達と同じですね」
千姫がこのことを悟って述べる。
「戦闘には加わらず他のことで」
「戦いは戦闘に加わるだけじゃない」
慶彦にはわかっていた。次期将軍として。
「剣や槍の後ろで
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