第七話 義の戦その六
[1/2]
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
「それじゃあそれを食べるにゃ」
「俺もにゃんぱいあが一緒ならな」
「僕も別に」
まさむにゃと茶々丸も言う。
「それでいいぜ」
「そうさせてもらいます」
「僕達も実はね」
「雑食だし」
毛利君と小森君も問題なしだった。
「それじゃあお言葉に甘えて」
「今から」
「はい、では君も」
にゃてんしはカツオの前に立ち彼を問い詰める様にして賛成を促す。カツオはその彼に見られてやはり震えている。震えずにはいられない。
「いいですね」
「えっ、僕は」
「さくらんぼ好きですね」
「ええと、その」
「ここで好きと言えば天国に行けるのですね」
いつもの滅茶苦茶な暴論だった。
「さあ、言うのです」
「そのさくらんぼ僕食べられるのかな」
「えっ、それは当然じゃないか」
「カツオ君の分もあるよ」
そのことはにゃんてんしではなく宗朗と明日夢が保証する。
「だから皆集まってね」
「それで食べようよ」
「はい、それじゃあ」
「そしてここで、です」
まだだった。にゃてんしはカツオの前に立ったままだ。こう言うのだった。
「僕にそのさくらんぼをくれれば」
「えっ、僕のさくらんぼを」
「そうです。そうすればです」
また言うのであった。
「貴方は天国に行けるのですよ」
「おい、いい加減にしろよ」
まさむにゃがここでにゃてんしに言う。
「全く。カツオはちゃんとカツオの分食べていいからな」
「いいの?」
「ああ、気にするな」
こうカツオに言うまさむにゃだった。
「本当にな」
「うん、それじゃあ」
こうしてだった。彼が食べることはまさむにゃも保証した。こうしてだった。
人間も猫も一緒にさくらんぼを楽しむ。そのさくらんぼを食べて千姫が言う。
「このさくらんぼは」
「山形のさくらんぼです」
「そうね。絶品ね」
微笑んで食べながらだ。千姫は満足して言う。
「やっぱりさくらんぼは山形よ」
「そうですよね。本当に」
「あと牛は」
それはどうかというと。
「兵庫ね。あの神戸の牛がいいわ」
「姫様は神戸を贔屓にされてるんですよ」
半蔵が自分達の向かい側に座る響鬼達ににこりと笑って話す。
「御幼少の頃から神戸がお好きで」
「相性か?」
桐矢がそれを聞いて言う。
「それの関係か」
「相性というよりは」
どうかとだ。その千姫が話す。
「中から来るものなのよ」
「だから神戸が好きなのか」
「昔からね。それで野球は虎よ」
それはそちらだというのだ。
「縦縞でないと納得しないわ」
「鬼の球団はこっちの世界にはあるか?」
響鬼は少し笑って千姫達に尋ねた。
「あれは少し嬉しいだけれどな」
「あっ、そういう球団はないです」
宗朗がその問いに真面目に答える。
「
[8]前話 [1]次 最後 [2]次話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりを挿む
[7]小説案内ページ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ
2024 肥前のポチ