暁 〜小説投稿サイト〜
ポケットモンスター対RPG
第3話:ピカチュウの慈愛
[1/5]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
薬草の宝庫と呼ばれる場所を占拠したスカルオクトパス。
自身が起こした吹雪を煙幕代わりにして旅人達を襲ったスノーヴァンパイア。
それらを討伐したグートミューティヒ。
にも拘らず、グートミューティヒの手持ちポケモンが称賛される事は無く、寧ろ……
「……ひどい……」
無数のスピアーの遺体が無造作に散らばっているのを発見してしまい、目の前の地獄絵図を描いた者の残忍さに蒼褪めるグートミューティヒ。
しかもそれだけではない……
ゴブリンに人型豚オークに人型猫ケットルシー、ビードルやコクーンまで大量に殺されていた。
「ポケモンとそれ以外のモンスターの区別無しに無差別かよ!しかも、毒針を持つビードルやスピアーなら兎も角、手さえ出さなきゃ人畜無害な筈のコクーンまで!」
だが、この目の前の地獄絵図を観て怒る人間はグートミューティヒだけであった。
「いやぁ、星空の勇者があれだけ凄まじいとはな」
「でも、お陰でこの森もすっかり平和になったな」
偶然グートミューティヒを横切った商人達の言葉を聴いて、この地獄絵図の犯人が勇者マドノ率いる勇者一行だと知り、改めて勇者マドノの自分勝手な悪意を感じた。
(違う!この森からモンスターを一掃する為なんかじゃない!あいつらは、経験値欲しさにこの様な残忍な虐殺をしたんだ!)
だが、目の前の地獄絵図を観て怒るモンスターはいた。
「なんじゃこりゃあ!?俺が一時的に別の場所に配置されてる間に何が遭ったぁー!?」
仲間を皆殺しにされて激怒するオークは、立ち尽くすグートミューティヒを見て彼が犯人だと勘違いする。
「おい!其処のクソアマ!其処で何をしてやがる!?」
対するグートミューティヒは、怒り狂い過ぎて逆に頭が冷えてしまい、力無く否定する。
「違う……僕じゃない……」
だが、激怒するオークは信じない。
「じゃあ何でテメェはここにいるんだよ!?」
戦う意思を失ったグートミューティヒは、力無く犯人の名を口にする。
「マドノだ……奴らがコクーンを……殺したんだ……」
グートミューティヒの言い分に驚くオーク。
「マドノだと!?星空の勇者がここを襲撃したと言うのか!?」
だが、そんなオークの質問を聞く事無く力無く立ち去るグートミューティヒ。
「えー!?ちょっとおい!本来ならお前ら人間共が喜ぶべきとこだろ!」

勇者マドノ一行がスピアー達と戦っていたが、その戦力差は圧倒的かつ絶望的で、スピアー達がマドノ達の剣や魔法で次々と完膚なきまでに叩きのめされて逝く……
「どんどん(経験値を)稼ぐからな!1匹も逃がすなよぉ!」
自分達を護る為に戦い散るスピアー達を見て恐れ怯えるビードルとコクーン。マドノの無慈悲な命令を聞きながら。
そして、スピアーとビードルが全滅して残るはコクーンだけとなった。
「こいつ動かないけど
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ