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星河の覇皇
第八十六部第三章 学園の理事長としてその十

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「徐々にでも暗黒宙域を進んでいく」
「そうしていくのですね」
「大航海時代は大西洋をリスボンから発ってだ」
「横断してでしたね」
「コロンブスはカリブ海の諸島に到着した」
「命懸けでしたね」
「バスコ=ダ=ガマは喜望峰を回った」 
 アフリカ大陸の南のそこをだ。
「もっと言えばマゼランはあのマゼラン海峡を渡り」
「世界を一周しましたね」
「そうしたが」
「多くの犠牲を払いましたね」
「多くの船乗りが海の藻屑になった」
 これもまた大航海時代の現実だ、実際にこの時代は多くの者が航海の中で命を落としてしまっている。
「中継地もなくだ」
「そこで補給も休養も摂れずに」
「そしてだ」
 そのうえでというのだ。
「国としてもな」
「かなりの国力を使いましたね」
「ポルトガルもスペインもな」
「船や人員を用意して出航させるにしても」
「お金が必要だからな」
「それを行っていて」
「かなりの国力を使った」
 これもまた大航海時代の現実だったのだ。
「確かに胡椒や銀を手に入れてだ」
「富は得ましたが」
「国力もだ」
 これもというのだ。
「かなり使い」
「そしてでしたね」
「人口も減った」
「そのことを考えますと」
「中継地は必要だった」
 大航海時代にもというのだ。
「鄭和の大船団とはまた違っていたからな」
「鄭和の船団は基本陸伝いだったとか」
「そして航海技術もな」
「羅針盤等もでしたね」
「明は当時の欧州より上だった」
 そして船も遥かに大きかったのだ。
「しかも船の甲板の上に畑をもうけてだ」
「野菜を作り」
「それで栄養も問題なかったが」
 それでもだったのだ。
「欧州はそうはいかず」
「中継地も必要でしたが」
「それを設けられずな」
「多くの犠牲を払いました」
「しかし今はだ」
 暗黒宙域の踏破にはというのだ。
「それが出来る」
「だからですね」
「彼等は中継基地を築いてな」
 そうしてというのだ。
「踏破するつもりの様だ」
「それが結果としてですね」
「予算も浪費せずな」
「人材もですね」
「失わない、別に何十万光年の距離を一気に踏破する必要はない」
「徐々にですね」
「進めばだ」
 それでというのだ。
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