第2話 私の…提督?【艦娘視点】
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初めての提督に対して抱いた印象は、明らかに軍人といった感じだつた。
海軍製の軍服に、長身のスラリとした身長は、明らかに私の150.8cmより高い。
(ちなみにこの身長は全幅と重量を合わせた数)
明らかにその瞳には強い意思が宿っている気がした。昔のAWACSの人みたいだ。
提督は私のことも考えて執務室に向かった。年季の入った机…この新造の鎮守府には
なにか落ち着く。そして、空では臭わない、潮の匂いが微かにする。
「提督?」
「なんだ?」
「頬の傷はなんですか?」
「ああ…殴られたんだ。」
「?」
「ここに来る前、しょうもないことで
喧嘩して、殴られたんだ。それが、最後の言葉になったんだけどな…」
「…私は空娘なので感情とかはありませんが…それは悲しいですね」
知らなかった。この人が両親をなくしているのは。
だとすれば、私は力不足ですが、旗艦として、尽力して
提督を助けてあげたい。私のやるべきことは、提督のそばにいること、なのかもしれない。
「提督…大丈夫です。今は私がいますから」
「だが」
「私は、この基地、鎮守府で攻防戦などしたくありません。
提督も、沖縄本島戦は二度と繰り返したくないでしょう。」
「…そうだな。ここから俺たちは発展させていくんだ。二度と
沖縄戦などしたくない」
「,当然です!」
新米提督、いや、愛すべき提督。ハッキリと断言は出来ないけど、
自分を作ってくれた命の恩人。この恩は、提督を守ること。それでしか
守る。そんな気がする。
それがたとえどんな存在だろうと。私は提督の娘だから他の誰のものでもない。
提督を守るための戦闘娘。それが無能政府だろうが深海棲艦だろうが、
例えそれが艦娘だとしても。誰にも提督の邪魔はさせない。
例え、何が立ち塞がっても。二度と、提督、いや、AWACSを失いたくないから。
その時、いや、私がこの戦争を終わらせるまで。そのときまでは、艦娘が提督に近づくのも
許します。でも、この戦争が終わった時…全ての準備が整った時は、提督はどんな顔を見せるでしょうか?
とても楽しみですね。提督。いつまでも…待っています
「さあ、提督、建造、しませんか?」
「分かった。」
この世界で提督に近づく奴は許さない。それは絶対に守る。
二度と一番機、AWACSを失いたくないから。このラプターが、
最後にこの根元から腐った世界を提督と共に直してくれるまで、
いや、提督を傷つける全てをこの世から抹消するまで。この絶景と提督を守る。
『絶対に』
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