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星河の覇皇
第八十六部第二章 教育改革その三十七

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「よく見ないからだ」
「紛いものに気付かない」
「本物だと見誤る」
「そうなってしまいますね」
「そして過ちを犯しますね」
「紛いものの主張はよく見ると無闇に好戦的だったり既存の観念をそのままひっくり返した様な」
 そうしたというのだ。
「特徴がある」
「言われてみればそうですね」
「そうした思想は」
「紛いものはそうですね」
「必ず何か特徴がありますね」
「宗教なら様々な教えのだ」
 それのというのだ。
「つぎはぎだったりする」
「ですね、自分のものがなく」
「それで、ですね」
「既存のもののつきはぎで」
「新たなものもないですね」
「そうだ、だからだ」
 それでというのだ。
「そこを見ればだ」
「わかりますね」
「好戦的な思想もですね」
「そこでわかりますね」
「今言った通り争ってもだ」
 それでもというのだ。
「意味はないどころかだ」
「有害ですね」
「その国にとって」
「そして我々市民にとっても」
「邪教という言葉は使うべきではないが」
 ガラサは政教分離が念頭にある国家の政治家として述べた、それが厳密に行われているかどうかは別にして。
「しかしだ」
「そうした宗教は存在する」
「邪教と呼ばれるべき宗教も」
「そう言われますね」
「そうだ、金銭目的であったりだ」
 本来の目的はそれでというのだ。
「そしてだ」
「その他にもですね」
「何も知らない者を利用しようとする」
「若しくは明らかにおかしな教えである」
「世を破壊する様な教えのそれも」
「世を否定するのは初期のキリスト教もだったがな」
 この宗教もというのだ。
「この宗教はあくまでローマ帝国ではそうであってだ」
「その他の国では、でしたね」
「少なくともヘブライでは普通でしたね」
「一神教の国では」
「そうだった、だが本物の邪教はだ」
 それはというと。
「最早ローマ帝国という国に限らずな」
「他の国においてもですね」
「おかしな教えですね」
「そうなりますね」
「そうだ、キリスト教は邪教ではなかった」
 ガラサはキリスト教徒でもある、その為こうも言ったのだ。この教えを信じる者として否定しなかったのだ。
「確かに中世多くの問題を犯したが」
「それでもですね」
「多くの人を救い」
「学問にもなりました」
「そうでしたね」
「キリスト教は邪教ではない」
 あくまでこう言うのだった。
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