暁 〜小説投稿サイト〜
オズのヘンリーおじさん
第十一幕その十一

[8]前話 [2]次話
「お醤油は欠かせないです」
「そういえば君は特にお醤油使うな」
「和食以外でもね」
「そうして食べてるな」
「そうね」
「それが一番美味しいので」
 恵梨香にとってです。
「そうさせてもらいます」
「恵梨香はそうね、私もお醤油嫌いじゃないけれど」
 それでもと言うドロシーでした。
「恵梨香の場合はね」
「欠かせないです」
「そうよね」
「お味噌もそうですが」
「そのお味噌よりもね」
「お醤油ですね」
 恵梨香も答えます。
「イタリアやスペインやギリシアの人達がオリーブオイルを使うよりも」
「日本人はお醤油を使っていて」
「欠かせなくなっています」
「それでお刺身にもお寿司にもね」
「お醤油です」
 絶対にという口調でした。
「ないとお話にならない位です」
「そうよね」
「港町にもお醤油がふんだんにありますね」
「和食のお店も多いからね」
「嬉しいです」
 何といってもというのです。
「本当に」
「そうなのね」
「はい、ただ」
「ただ?どうしたの?」
「私普通のお醤油は何でもないですが」
 恵梨香はドロシーにお話しました。
「しょっつるは中々慣れませんでした」
「そうだったの」
「最近まであの匂いが」
 どうしてもというのです。
「抵抗がありました」
「そうだったのね」
「はい」 
 こうドロシーに言うのでした。
「私は」
「しょっつる?何だいそれは」 
 おじさんは恵梨香とドロシーのお話にアヒージョの中の蛸を食べてから尋ねました、興味深そうにそうしました。
「はじめて聞くが」
「確かあれよ」
 おばさんがそのおじさんに横から言いました。
「ナムプラーと同じでね」
「ああ、魚から作るか」
「そのお醤油よ」
「そちらか」
「お醤油は大抵は大豆から作るけれど」
「お味噌と同じだな」
「けれどね」
 それがというのです。
「匂いがきついらしいのよ」
「そうなのか」
「だから恵梨香ちゃんもね」
「その匂いが駄目だったか」
「そうじゃないかしら」
「はい、そうなんです」
 恵梨香もその通りだと答えました。
「本当に」
「そうだったか」
「最近までそうだったのね」
「今は美味しいことがわかって」 
 それでというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ