第三百四十二話 南進開始その七
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「ここはな」
「川添いの街や村をですね」
「掌握するで、ただ西側の街や村でや」
掌握するのはというのだ。
「東側はな」
「手を出さへんですね」
「そっちはメルヴィル達の勢力圏やからな」
だからだというのだ。
「今は連中と揉めるつもりはないさかいな」
「あくまで敵はデリーロ達ですね」
「そやさかいな」
だからだというのだ。
「ここはな」
「東側はですね」
「一切手を出さへん」
そうするというのだ。
「そうするで」
「わかりました」
「この方が安全やしな」
「水軍も補給もですね」
「そや、元々ミシシッピー川を掌握してもらうつもりやったが」
「敵艦隊との決戦を行わずに」
「それでや」
そのうえでというのだ。
「今はな」
「戦わへんですね」
「そや」
まさにというのだ。
「敵が動かんしな」
「無理に攻めずに」
「それならな」
「ニューオーリンズとミシシッピー川ですね」
「そや」
この二つの場所だというのだ。
「勿論ニューオーリンズにも敵の艦艇がおるけどな」
「それも結構な規模の」
「そやけどな」
「その彼等を叩きますね」
「そしてや」
そのうえでというのだ。
「街を占領するで」
「敵の艦艇、艦隊を叩いて」
「そしてな」
「ニューオーリンズ占領ですね」
「多少強引に攻めてもええ」
トウェインはこうも言った。
「力技でもな」
「攻め落とすことですね」
「あの街は経済的に繁栄してるが」
「ミシシッピー川の河口にあるので」
「その繁栄はその立地にある、即ちや」
「あの街を占領するとな」
そうすればというのだ。
「ミシシッピー川もや」
「掌握出来ますね」
「ああ、艦隊決戦してからと思ってたが」
ニューオーリンズの占領はというのだ。
「それよりもな」
「街の占領を先にですね」
「しよな、ほな頼むで」
「わかりました」
エリカはトウェインの言葉に頷いた、そうしてだった。
艦隊をニューオーリンズに向かわせた、補給を受けて補給艦隊を西海岸に帰らせてから艦隊の将兵達に話した。
「ほなや」
「はい、今からですね」
「ニューオーリンズに向かい」
「そうしてですね」
「あの街を攻めてな」
そうしてというのだ。
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