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見たことのない悪夢
第三章

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「慎重に見極めてよ」
「告白して友達付き合いよ」
「してね。私そうしたタチの悪い友達モドキ持ったことないけれど」
 それでもというのだ。
「見たことはあるから」
「だから今お話してくれるのね」
「そう、じゃあ今からね」
「慎重に」
「違うわよ、制服に着替えて」
 二人共まだパジャマ姿故の言葉だ。
「それでね」
「そのうえで」
「朝ご飯食べて歯を磨いてお顔も洗って」
 そうしてというのだ。
「学校行きましょう」
「わかったわ」
 知理は姉の言葉に頷いた、そうして。
 着替えて朝ご飯を食べて歯を磨き顔も洗ってだった。学校に行くと。
「ねえねえちょっといい?」
「知理ちゃんに凄いお話があるけれど」
 その三人の友人達が笑顔でクラスに入った知理に近付いて来た。そして。
「告白しないのね」
「しないわ」
 家に帰ってだ、知理は知恵に答えた。
「じっくりとね」
「その告白しろって言われた相手を見極めるわね」
「まだよく知らないから」
 だからだというのだ。
「そうするわ、そしてね」
「お友達三人も」
「やたら嬉しそうに言って」
 告白する様にだ。
「しかも笑顔で明るくて」
「まだあるのね」
「友達だからとか言うけれど」
「見極めるわね」
「そのままだからね」
 知理は姉に冷静な顔と声で言った。
「夢と」
「それじゃあ」
「あの夢本当にね」
 知理はその夢を思い出して顔を青くさせて答えた。
「怖い位にね」
「酷い夢だったのよね」
「見たこともない」
 そこまでのというのだ。
「悪夢だったから」
「その悪夢のままだから」
「ここはね、起きた時にお姉ちゃんと話した通りに」
「見極めるのね」
「そうするわ」 
 こう言うのだった。
「そうするわ」
「それがいいわね、それで告白する様に言われている人が駄目だと思ったら」
「告白しない」
「そしてお友達もね」
 彼女達もというのだ。
「信用出来ないと思ったら」
「離れることね」
「自分達の都合が悪くなったらすぐに縁を切るなら」
 そうしたことをするならというのだ。
「最初からね」
「友達じゃないわね」
「そうだしね」
 それにというのだった。
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