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夏の仲直り
第三章

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「そんなね」
「とてもだよ」
「そんなこと言っても」
「亜衣が悪いんだし」
「春夫が悪いのよ」
「それでどうして」
「だからいいか悪いかはいいんだよ」
 これが友人達の返答だった。
「もうな」
「この寝姿が何よりの証拠でしょ」
「この話は終わりだよ」
「寝てる間に仲直りしたってことでね」
 友人達は無駄な努力を許さなかった、それで二人も遂にだった。
 憮然としながらもだ、彼等に答えた。
「わかったよ」
「そういうことにしておくわね」
「じゃあ帰るよ」
「私達はね」 
 こう言ってだ、そしてだった。
 同時にそれぞれの手を相手に差し出して言い合った。
「帰ろうか」
「二人でね」
「送るよ」
「宜しくね」 
 こう言い合ってだった。
 二人は手をつなぎ合ってそのうえで帰り路についた、友人達はその彼等にまたなと声をかけてだった。
 並んで歩く後姿を見てだ、温かい笑顔で話した。
「これでよしだな」
「そうね」
「喧嘩は終わって仲直り」
「寝ながらね」
 それでと話すのだった。
「それならそれでよし」
「本当にな」
「じゃあ私達もね」
「仲直り見たし帰ろうか」
 こう話して彼等も帰った、次に彼等と会った時二人は仲がよかった。しかしまた喧嘩をしたがすぐに仲直りをして友人達はまた笑顔になったのだった。


夏の仲直り   完


               2024・1・14
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