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星河の覇皇
第八十六部第一章 貴族達の嘲笑その三十三

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「エウロパの者はそれが敵であってもだ」
「条約を破らない」
「誇りは絶対だ、それを失うならだ」
「最早ですね」
「エウロパの者ではない」
 こうまで言うのだった。
「だからだ」
「連合との条約を破らないですね」
「オリンポス条約をな」
「だからですか」
「非武装地帯はそのままだ」
「軍隊は入れないですね」
「しかし軍隊は入れないが」
 それでもというのだ。
「ある程度の武装している戦力をだ」
「屯田兵として入れますか」
「そうする、そして農地も増やしてな」
「そこからですね」
「工業等も盛んにする」
「そして発展させますか」
「その考えだ、そして進出する企業にはな」
 その彼等にはとだ、カミュは再びこちらの話をした。
「様々な特典を与える、そして進出を促し」
「そちらからも発展させますか」
「そしてインフラもですね」
「そちらも整備する」
「そうしていきますね」
「そうする」
 こう官僚達に話した。
「歪は見付ければだ」
「すぐに収める」
「そして国家の発展を正しくする」
「そうもしていきますね」
「そして地域の経済格差にだ」
 それにというのだ。
「個人それぞれの所得のそれもな」
「それもですね」
「縮めていきますね」
「そうしていきますね」
「そちらにも気をつけて」
「そうする、給料の上限も見てだ」
 そうしてというのだ。
「定める、また労働時間もな」
「発展していますが」
「そこは制限をかけますね」
「そこも注意しますね」
「労働状況についても」
「産業革命の時とは違う」
 労働問題が発生した頃とはというのだ。
「労働者が然るべき環境で働けないとだ」
「正常な発展はないですね」
「そちらも整える」
「そうでないとですね」
「働く者が疲弊するとだ」
 過酷な労働環境の下で働いてというのだ、この問題は人類がある限り消えない問題の一つであると言われている。
「代わりが幾らでもいるなぞな」
「ないですね」
「その実は」
「そうしたことはないですね」
「代わりはないですね」
「国民は一人一人が国家を形成しているのだ」
 エウロパという国をだ。
「まして我々は連合の四十分の一の人口しかいない」
「一千億ですね」
「それだけしかいないですね」
「我々は」
「やはり人口が少ないですね」
「そのことがどうしても問題ですね」
「それで人口を粗末にするなぞだ」
 それこそというのだ。
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