第七百三十九話 スパイは何処にいるその十
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「聖職者はあっちが任命していて」
「連合にも送っていたな」
「それでそのエウロパから連合に聖職者が赴任したりな」
「あっちに用事で行ったりしてて」
「そこにだな」
「エウロパのスパイもついていってたな」
「そのルートで入っていた」
エウロパのスパイ達はというのだ。
「これまでな、だからだ」
「別にマウリアから入らなくてもな」
「いいわよね」
「それでだな」
「セーラもね」
「そうだ、そして身元チェックはな」
マウリアから連合に入る場合もというのだ。
「本当に何度も厳重にだ」
「行うな」
「それで入国を許してるわね」
「バチカンは難しかった」
こちらのことはというのだ。
「相手が宗教だとな」
「チェックも緩いな」
「どうしてもね」
「聖職者だと言えば」
それでというのだ。
「連合とエウロパを行き来出来たからな」
「チェックも緩くてな」
「それでよね」
「そうだったが」
それでもとだ、タムタムは二人に話した。
「しかしな」
「それでもだよな」
「マウリアからはね」
「何でかいる人達もいるが」
マハラジャタウンの者達のことだ、彼等は気付いた時には連合にいてコミュニティを形成しているのが常である。
「おおむねはな」
「厳重だな」
「それでチェックしているわね」
「そうしているセーラもな」
彼女もというのだ。
「何度も厳重にだ」
「チェックを受けてな」
「それで入っているわね」
「だから有り得ない」
セーラがエウロパのスパイと結託している様なことはというのだ。
「むしろクラスメイトを疑うことは」
「許されることか」
テンボは強い否定を以て言った。
「もうな」
「言うまでもないわよ」
ジャッキーは目を顰めさせてテンボに続いた。
「もうね」
「そんなことをしたらな」
「クラスメイトの資格なしよ」
「友達としてな」
「そりゃ疑うことはあるわよ」
ジャッキーはこのこと自体は否定しなかった。
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