暁 〜小説投稿サイト〜
ゴリラは誰よりも優しい 
第二章

[8]前話
「それで救助隊の人がロープを下ろしてきてレヴァンさんが目を覚ますと」
「それでも何もしなかったな」
「レヴァンさんが目を覚まして」  
 そうしてというのだ。
「自分達の姿に驚いたらその前を去りました」
「驚かれてもか」
「何もしないで」
「本当にゴリラだな」
 ホイットはその話を聞いて笑顔で述べた。
「暴力は振るわないのがな」
「何があってもですね」
「ああ、本当にな」
「それでレヴァンさんは救助されて大怪我だったので入院して」
 そうなってというのだ。
「入院中にジャンピが自分を見守ってくれていたことを聞いて」
「目を覚ました時は驚いてもか」
「ジャンピに心から感謝しました」
「それでゴリラはだな」
 銅像を見つつ職員に尋ねた。
「子供を助けた立派なゴリラとして」
「銅像になりました」
「そうなんだな」
「テープカットはレヴァンさんがしてくれて」
 助けられたその人がというのだ。
「そしてレヴァンさんは自分を助けてくれたレスキューの人ともです」
「会ったか」
「そうしました」
「いい話だな」
「そしてジャンピの孫や曾孫がです」
「ここにいるか」
「そうです、ご覧になられますね」
「ああ、今からな」 
 こう言ってだ、ホイットは。
 ゴリラのコーナーに行った、そしてそこにいる優しい生きもの達に声をかけた。
「お祖父さんひいお祖父さんは最高だったな」
「ウホッ」
 ゴリラ達はそう言われるとだった。
 気恥ずかしそうになった、ホイットはそんな彼等を目にして笑顔になった。そしてゴリラは本当にいい生きものだと思ったのだった。


ゴリラは誰よりも優しい   完


                  2024・2・24
[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ